日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

岩がゴポゴポと鳴っている

2019-09-29 16:12:59 | 旅行記
この景観ですね。



カッパドキアといえば、キノコ型の突き出した岩。



なぜ落ちないの、と聞けば、いま落ちてないから落ちないと答えるそうです。
観光客が多く訪れるようになって、形によって岩に名前がついたのは、星座と同じようなものでしょうか。



硬い岩が削り出すのは、キノコ型ばかりではありませんし、名前がつく前の実用の時代には、
こちらの方が重宝していたようです。



ウチヒサールと呼ばれる大岩にはボコボコと穴があいてます。
洞窟住居です。





ウチヒサールではありませが、穴の中に入ると、確かに立って過ごせるスペースがあり、棚も作ったようです。



さらにギョレメという世界遺産になっている洞窟もあります。



こちらは、キリスト教の教会として利用されていました。



暗闇の教会と呼ばれる岩には、窓のない穴の奥に彩飾されたフレスコ画が描かれていました。
もちろん人知れぬ信仰のために。
見学は一人3分、撮影もできないので写真はなしです。


一方、地下の岩を利用して、地下都市を作った時代もありました。
カイマクル。
こちらは、イメージのジオラマ。





縦横無尽に地下壕が掘られて、アリになったような気分で進みます。
ボトルネックのように狭くて中腰でないと進めない穴もあります。
もし敵が入り込んできた時でも、這って入ってくれば迎え撃つことも容易だからでしょう。

トイレは壺の中へ、
水は雨水を貯める。
とはいえ、雨量も少ない土地ですから、低音の地下の環境を生かして、ワインを製造して水代わりにしていたという案内も聞きました。



地下の深いところでは80メートル、
いくつか空気穴があり、ここだけは深呼吸をしたくなるような、
新鮮な空気が流れてきました。



酸素と陽光。
精緻に作られた秘密基地のような場所ですが、
10000万人もが敵から逃れて隠れていたこともあるそうです。
ただしせいぜい3日が限度。
流石にこの環境で住み続けるのは精神的にも肉体的にも無理があります。
観光客の中にも、閉所恐怖症だと言って、
途中で引き返す方もいらっしゃいました。




カッパドキア幻想

2019-09-29 06:11:42 | 旅行記
カッパドキアの夜明け前、6時過ぎ。



高台にあるホテルから街を見おろすと、離陸準備の気球が、息をするように炎を上げます。

解き放たれる、音なき出発は、幻想的としか言いようがありません。



この大地の創造主・エルジブ山が黄金に染まる中、荘厳なシンフォニーが頭に響きます。

およそ三十分、1日に100ほどが舞い上がります。



早く飛び立つのは90分コース、まだ下にいるのが60分コース。
中国人に大人気で、予約は1ヶ月先まで埋まっているとか。
近年は航空管制により飛行数が制限されていますが、
かつては500機も飛んでいたとか。その頃の接触事故で、コントロールされるようになったそうですが、それもうなづけます。

世界歴史文化遺産であり、自然遺産でもあるカッパドキアが生んだ、
唯一無二の風景です。