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始まるまでに読めばいいかと、先月末あたりに(1)を買い、
しばらくはリュックの底ですり切れるばかりの日を過ごさせて
いました。
夏の海外旅行はフライトが12時間。読書にはもってこいです。
維新後に生まれた伊予・松山の人々が主人公。
正直、関西出身の私には多少縁遠い舞台であったのも
これまでこの著名な本に親しまなかった理由なのですが、
読み始めて、司馬さんの巧みな筆運びにあっさり持って行かれました、私。
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いや、どうしてこうもうまく文章をつなげていけるのでしょう。
一人の人物を語るとき、その行動と思いを書いていると思ったら、
次の2行は20年後にその人が何をしたかを記して方向付けをし、
転じて現政権と藩の時代的な関係を示してその人物の立場を置く。
時間も空間も一ページの間に行き来しながら、それを読ませてしまうのは、
人を掘り描くために、おろす鍬の位置を見極め、一点の狂いもなく鍬を振り下ろし、
綺麗に根菜を収穫するようなイメージです。
行きの飛行機と旅の宿で第一巻。
帰りの飛行機で第2巻を読みました。
ああ、そういえば、30年前。父の初夏にこの本があった。
そのころ父は今の私くらいの年だった。
2番目、最初は新潮文庫の100冊に入っていた「燃えよ剣」でした。当時、桃井かおり様がキャンペーンガールになっていたため、新潮文庫しか私の眼中には無かったのです。
数十年前に
「龍馬が行く」を読みました。
篤姫でどう描かれるか楽しみにしています。