車旅から帰宅して竹細工を再スタート、竹ヒゴ作りの苦労話を1ケ月余り前に載せましたが、漸く小さな盛り篭が出来上がりました。
今回はその竹ヒゴから小さな盛り篭を編み上げるまで、少し長い話になります。
使ったヒゴは柾割ヒゴ(幅:2.5mm、厚さ0.5mm、長さ90cm)54本。
最初は1個の六つ目編みからスタート。
六つ目の各辺に合わせヒゴの皮を外側に、実を内側にして編み込んで行きます。
編み込む時ヒゴが滑って形が崩れます。
ヒゴが滑らないよう霧吹きで濡らしながら編み込んで行きます。
六つ目の各辺に9本のヒゴを編み込むと第一ステップは完了です。
これを裏側から見ると、表とは全く違った模様になっています。
この形が蜘蛛の巣に似ている事から、蜘蛛の巣編みとも言われています。
次は長く飛び出しているヒゴの束を、内側から順番に重ねて紐で縛ります。
右側に突き出したヒゴの束を右に折り曲げて編み込みます。
右側への編み込みが終ると、続いて左側に突き出したヒゴの束を左に曲げて編み込みます。
束ねたヒゴを編み込んで形を整えると、盛り篭らしくなります。
これで第二ステップは完了です。
第三ステップは裏に出ているヒゴの束を曲げて、高台を作ります。
最初に曲げたヒゴの束に次の束を重ねて、次々と押さえます。
最後の束は最初の束の下に差し込むと固定されます。
これを左右それぞれ行い、その交差しているところを細い銅線で仮固定。
仮固定した銅線を取り外し藤弦でシッカリ縛り、余分なヒゴをカットすると高台が出来て完成です。
出来上がった盛り篭が小さかったので、もう少し大きくしようとヒゴの数を増やしたりヒゴの幅を太くして作ってみました。
右端は最初に作ったもので六つ目の各辺のヒゴが9本で一番小さい。
真ん中はヒゴを11本に増やして少しだけ大きくなりました。
左端はヒゴの幅2.5mmを4mm弱に太くして、本数を10本で編みました。
これが一番大きくなり、出来具合も良い!!
せめてこれ位の大きさは欲しいですね!
左端の一番大きい盛り篭の真上からの写真です。
真横からの写真です。
裏はこの様になっています。
自分なりに工夫しながら挑戦しています。
ミカンとお菓子を盛ってみました。
出来はまだまだですが、竹細工作りを楽しんでいます。
とても始めたばかりとは思えません。
先生が良いのか生徒が優秀なのか・・・
おそらく後者でしょうね。
このサークルではベテランが新人にマンツーマンで丁寧に指導してくれます。
私はそのサークルの先生から直接指導して貰っています。
日本工芸展で何度も受賞しており技術的に凄い人ですが、初めての私には理解できない事が多く、戸惑いながら取り組んでいます。
今回の作品は簡単な物ですが、次はかなり難しい作品になる予定です。
出来上がるまで何ケ月も掛かりそうです。(途中で諦めるかも知れません?)
特に真横や裏側の眺めは、ヒゴ束の曲線が力強くてほれぼれします。
これは実用品ですが工芸品もあり、竹細工の奥深さについて行けそうもありません。