天国の入口の、
ほんの少し手前に、
「虹の橋」と
呼ばれている場所があります。
生前、
誰かに愛されていた、動物たちは、
息を引き取ると、みんな、
「虹の橋」のたもとへ
やってくるのです。
そこには、広い高原や
なだらかな丘があります。
遠くに緑の森も見えます。
犬も猫も、小鳥もハムスターもウサギも、
みんな一緒に仲良く遊んだり、
おもいきり、走り回ったりしています。
たっぷりの食べ物と、
きれいな水。
そして穏やかな陽の光に恵まれ、
彼らは暖かく、
気持ち良く過ごしています。
病気だったり、
年を取ってしまったりした
動物たちも、
ここに来て、
すっかり健康と元気を
取り戻しています。
傷ついたり、
不自由な体になってしまった動物たちも、
元どおりの体を取り戻しています。
私たちの記憶と夢の中にある、
あの元気だったころのように・・・。
毎日、彼らは、
幸せに満ち足り、楽しく暮らしています。
でも、たったひとつだけ、
いつも心の片隅に、
小さな不満があるのです。
それは、
飼い主さんのことです。
特別だったあの人、
別れなければ
ならなかったあの人に、
「また逢いたい!」
という切ない想いです。
今日も
動物たちは、いつものように、
みんな一緒に走り回って遊んでいます。
ところが、
1頭の犬が突然立ち止まり、
遠くをじっと見つめます・・・。
その瞳はキラキラと輝きはじめ、
体はうれしさで、
小刻みにブルブルと震え出します。
突然、
その犬は、弾かれたように、
走り出します。
何かに向かい、
緑の草原を、
一目散に飛ぶように疾走します。
足が、もどかしく宙をかきます。
速く、速く・・・。
あなたを見つけたのです!
あなたと、
あなたの大切な友は、
ついに再会できたのです。
お互いに、
「これからは、ずっと一緒だよ」
というように、
固く固く抱き合います。
幸福のキスが、
あなたの顔に降りそそぎます。
あなたの両手は、愛する友の頭を、
何度も、何度も、
やさしく撫で回します。
そしてあなたは、
信頼にあふれる友の
まっすぐな瞳を、
もう一度、
のぞき込むのです。
あんなに長い間・・・。
あなたの人生から
姿を消していたのに、
ただの一日も、
決して忘れることのなかった
その瞳を。
そして・・・
あなたは虹の橋を渡り、
天国へと向かいます。
そう、
愛する動物と一緒に。
~おかのきんや【編訳】「神様が書いた4つの詩」~
=『さいごの詩』=
★「神様が書いた4つの詩」★
☆星加海(絵)
☆おかのきんや(編訳)
☆きこ書房
1.さいしょの詩・・・「神様の配慮」
2.にばんめの詩・・・「時間銀行」
3.さんばんめの詩・・・「手紙~愛する子どもたちへ」
4.さいごの詩・・・「虹の橋」
★画像は「サンタンカ」★
パセーラにて。
☆花言葉・・・「謹厳」「可憐」☆