「夏休みの本(緑陰図書)」低学年の部に選んでいただきました。
わたしは本好きな子だったので、「本を読みなさい」なんて一度も言われたことがありません。
逆に「本ばっかり読んでないで…」はよく言われました。
電気消されても布団かぶって懐中電灯をつけてこっそり読んでいたからね。
好きでもないのに読めと言われてしぶしぶ読むなんて楽しいわけがない。
それは読書に限らず、スポーツでも音楽でもアートでも同じ。
だけど、子どもの場合「食わず嫌い」というのが実はけっこう多いので(食べ慣れたものは安全だから、これは身を守る本能といえる)差し出されてしぶしぶ食べてみたら意外と美味しい!ということもある。
それに、小学生くらいだと、自分ひとりで出かけていって選んでくるということはまだあまりできないので、「おすすめ」をどんと目の前に積んであげることも、ときには必要だと思います。
ただ、本を読むことと、読書感想文を書くことは、本来まったく別のもののはずなのに、いまの学校教育ではごっちゃになってしまっている。
感想文が悪いとは言わないけれど、最初から「感想文を書くことを前提にした読み方」を求められ、感動すべきポイントはどこだろ、なんて考えていたら、絶対楽しいわけがない。
一気に読んで、「おもしろかった!」って言えたら。
それだけでいいです。
ほんとに。
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まいごのアローおうちにかえる (おはなしみーつけた! シリーズ) |
竹下 文子・作 藤原 ヒロコ・絵 |
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佼成出版社 2016年 |