そっと、触れた、手で、
何かを、破滅へ、追いやる、君の所業。
夕刻、頭に、咲いた、迷いが、
重篤な、響きを、華やいだ、風の中に、
敏感に、察知して、僕らは、やがて、動かぬ者となる。
その最期の時の、端っこの、切なる哀願に、
透ける、清けさの、起源を、問うて、
目が覚める寸前の、淡い夢に、隠れる、
あなたの、眼。 . . . 本文を読む
そうだね、僕にとっては、ひとつの白も、ひとつの風も、曖昧なままにカタチを変えて、溢れる記憶。
夢でさえ、明日でさえ、何てこともないのさ、溢れるそっとした時を運びせば、蒸せ返るほどの熱気と卒倒が待ち構えている。
夢が、溢れる街角で、遠く投げ放った無防備な言葉を、鶴の喉元にぶら提げて、softに暮れていく一日。 . . . 本文を読む
私は背負っていた
熱い
鋼鉄の
十字架を
狙い澄ましたように
スマートに
我が胸を射抜く
天使の矢
そして
雪降る晩に
私という
生命の塊は
ゆっくりと
じんわりと
あの
か弱い
光のように
淡々と
死ぬ . . . 本文を読む
開きつつある
私のまなこ
コーラを探し続けた
私の舌
君の
囀る
下半身に
それを
意味もなく
押し付けて
ああくだらない
感情の繁茂に
夢で見たよな
他愛ない河の
流れる
映像のような
妄想に
緻密な旋律が
何千里と走り
明日にも届かない
鼻唄をうたって
遠く雪山の
雪崩れを
感知しても
なお
声ひとつ
上げない
. . . 本文を読む
緩やかに
重い眼(まなこ)を開けば
いっぺんに流れ出す
モーツァルトの
意地悪さ
その奇妙な符号の氾濫に
驚きを隠せない
僕のタマシイ
不明瞭な
現存在の
頼り無さは
四角ばった
邪な幻想に
押し込まれて
いつの間にか
消えていく
ああ、そして、真っ黒に染まってしまった僕の心
そのまま、宛て処なく彷徨う日々の後悔を
何度、54枚のカードに刻みつけて
. . . 本文を読む