僕のこれまでの人生は
ひどくくだらないほどに
幸福だった 完全主義に彩られ
滑舌は万事好調で
いい感じに謙虚で
かつ誇り高くて ね
すべて正しい言葉を紡いで
かつ冗談じゃない妄言放って
英雄らしく 気違いじみて まともで……
僕の後に けして僕のような人間は出てこないだろう . . . 本文を読む
僕らは
ビクビクしながら
都会の人混みを
抜けていく
夜の街を歩く人々は
皆聖者たち
僕が
狂いそうになるところを
観察している
水が
僕に
何かしら囁くが
それは意味と無意味の間の
「意味ありげ」
という概念から抜け出せない . . . 本文を読む