『納札 名物名所合せ』の続きです。すべて、縦長の一丁札です。
【天王寺蕪と色かい】
天王寺蕪は、大阪市天王寺付近で栽培されていた伝統野菜です。香り、歯切れ、食味に優れ、かつては大阪の名物でした。干蕪や漬物など様様な形で出荷されました。江戸時代から明治時代まで300年間、盛んに生産されましたが、次第にすたれ、大正時代に消滅しました。しかし、近年、少しずつ復活しています。
色かい(貝)についてはわかりません(^^;
【江戸川の鯉】
東京の江戸川(現、神田川)は、かつて、鯉が名物でした。特に紫色の鯉が有名で、川柳などにも多く詠まれています。
【住吉蛤とへび玩具】
かつて、住吉大社(大阪市住吉区)の前には浜辺が広がり、潮干狩りの名所として、多くの人々が蛤をとりました。住吉大社吉祥殿では、それにちなんで、「はまぐり弁当」を復活させました。住吉大社は、海の神でもあるのです。
へび玩具は不明です(^^;
ところがこのへび、意外な仕掛けがありました。
納札の上部が白い?・・・・よく見てみると、折られています。
もしや、と思い、指で広げてみると・・・・
へびの顔がでてきました。
「飛び出す納札」です。
ここを指で押さえて、納札を渡したのでしょう。
相手のビックリする顔をみて、してやったり(^.^)
遊びゴコロにあふれた納札ですね。
でも、作るのが大変でしょう(^^;
思わず、エラー納札!と言いたくなる逸品です(^.^)
最後の一枚は、大正頃までの浪速名物です。
【四ツ橋きせる】
大阪は、かつては、堀が縦横に走っていた水の都で、多くの橋がありました。四ツ橋(大阪市中央区)付近には、二つの川が交差する場所に、ロの形に橋が組まれていました。景勝地であったこの地にはたくさんの人が集まり、煙草屋も多く、きせるが大阪名物でした。
【淀屋橋煙草入】
大阪の中央区と北区を結ぶ淀屋橋付近では、煙草入れの製造が盛んで、名物となっていました。
きせる、煙草入れともに、大正時代まで製造されていたようです。