
今回の品は、私には初めて見るタイプの器です。
胴径 16.6㎝、高 14.2㎝。重 770g。大正時代。
上に把手がついた中型の陶器です。
外側は無釉で、底以外は、焼締陶のように茶色くなっています。
これは一体何??
パカっと二つに分かれます。
下側の器にはスリットが入っています。内部はがらんどうで、土玉が入っています。振るとカラカラ鳴ります。
これは、土鈴ですね。
土鈴といえば、これ。
この土鈴は、美江寺土鈴とよばれているもので、かつて、岐阜、美江寺の境内で売られていた品です。
街を興すため、斎藤道三が故玩館の美江寺宿から現在の地に移した乾漆十一面観音立像。岐阜市の始まりを象徴する美江寺観音です。その美江寺の名物になっていたのが、美江寺土鈴です。
正体不明の焼物は、美江寺土鈴を模した金華山焼だったのですね。
下部側面には「金華山」の銘があります。
では、二つに分かれるのは何のため?
もう少し内側を見てみると・・・・
上の蓋も、
下の器も、
綺麗に釉薬が掛かっています。
これは、食べ物を入れる器、おそらく菓子器でしょう。
ならば、お客さんに、さりげなく・・・「どうぞ」
把手の紐をもって器を持ち上げようとすると、
フワッと蓋がとれて・・・
アッと驚く客人!(^.^)
ビックリ、餅(^^;
ご馳走さまでした♡♡
金華山焼はまるで一点一点が特注品のようですね!
遊び心のある楽しい品ですね(^^)
裏側の銘が有り難いです。
このヒントがなければ私には特定困難です。笑
それと餅が兎に角旨そうに見えます。。
どこの餅ですか?笑笑(^^)
それも、斎藤道三までからんだものだったとは、、、。
遅生さんの生れ育った地には、いろんなものが存在しますね(^_^)
この器は、その土鈴を模した金華山焼の菓子器だったのですか。
この器の下部は、土鈴であるとともに菓子器の役割も果たしているわけですよね。作るのが難しそうですね。
けれど今回、アレっ、これひょとして美江寺土鈴の金華山焼版?、と気がついたのは、ブログアップして数十秒後でした。あわてて保留にして、記事に追加しました。
土鈴の菓子器なんて、洒落てますよね。それに、見かけより、はるかに手がこんでます(^.^)
けれども、趣味人の心意気は残っていますね。
こんな品を考えついたのにも、恐れ入ります。
普段使いよりも少しだけハイレベルで、少しだけ遊び心のある品がモットーのようです。
ボタモチは、福祉作業所の品です。年に数回作ります。特大で柔らか、一つ食べれば満腹です(^.^)
陶板焼きもできそう✨(まあちがうでしょうけど・・ちょっと小さいですね👀でもいざという時には🔥)
鎌倉に行きますとあちこちで土鈴が売られていまして🔔子どものころからついつい買ってしまい、これ以上増やしても仕方ないのにやっぱり欲しくなります💦
土鍋には小さいけど、季節の素材なぞを入れて蒸し焼きにすればいけそうです(^.^)
それと、土鈴って、値段が手ごろだし、旅の記念に一つ、となりますね。素朴な味わいが旅の記憶と結びついてグッド。
岐阜の郡上には、日本土鈴館という個人ミュージアムがありました。驚くほどの数(約1万6千点)の土鈴に、腰を抜かしました。他人事ではないですけど、これぞコレクター魂(^^;