遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

四角豆を育ててみた

2023年09月29日 | ものぐさ有機農業

以前、ローゼル栽培とジャムづくりについてブログで報告しました。

実は、ローゼル苗と同時に、四角豆の苗もいただきました。で、畑の一角に植えたところ、順調に育ち、実がなりました。

たった2株の糸のような苗がここまで育ちました。

ごく薄い青色の上品な花が咲き(後ろの青花は朝顔(^^;)

こんな具合に実となります。

ツルは細く華奢なのですが、丈夫でドンドン実をつけます。

一つ一つが大きいので、採るのも簡単。

これが豆?

でも、断面を見ると、

確かに四角ですね。ひだひだが4本あります。

四角豆は、熱帯アジアが原産で、九州や沖縄で栽培されています。沖縄では、うりずん豆、英語で「winged bean(翼のある豆)」と呼ばれています。

さっそく、調理をお願いしました。

おひたし。

天ぷら。

コリコリとした食感で、いずれも美味。

レシピには、少し苦みがあると書いてあったので、ゴーヤのように身構えて食べたのですが、拍子抜けするほど素直な味。人によっては、物足りないと感じるかもしれません。これなら、生食やサラダでもいけますね。

ローゼルと同じで、沖縄の特産品らしいです。

最近の高温化で、日本中が沖縄。グングン育つはずですね。病害虫に強い所はローゼルと同じ。とても育てやすい野菜ですので、そのうち、ゴーヤのように一般化するでしょう。

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松尾宗吾『茶掛松画讃 古今和歌集素性法師賀歌』

2023年09月27日 | 文人書画

今回は、茶掛けの軸です。

全体、64.3㎝x127.7㎝、本紙、61.9㎝x38.8㎝。昭和。

茶道松尾流10代、松尾宗吾(不染斎、1899-1980)の作です。

松尾流は、名古屋を拠点とする茶道の流派です。

墨絵で松が描かれています。よく見ると、なかなかよく描かれています。

讃は、古今集からの和歌です。

よろつよを
  まつにそ
    君を
    いはひ
             つる
千年の
 かけに
  すまんと
     おも
          へは

万代を 松にぞ君を 祝ひつる
千歳のかげに 住まんと思へば

この松にかけて、貴男の長寿をお祝いします。
私も、長寿の松や鶴の恩恵を受けて生きていきたいと思いますから。

歌を素直に読めば、こんな意味でしょう。

しかし、中にはうがった読み方もあるようです。
たとえば、「よろつよをまつ」―>「よろず夜を待つ」、「いはひつる」―>「井這いつる」、「ちとせのかけ」―>「千歳の蔭」。
すると、かなり艶めいた歌になりますね。
この歌の詞書に、「良岑のつねなりが四十の賀にむすめにかはりてよみ侍りける 素性法師」とあるのがその理由のようです。素性法師が、良岑のつねなりの娘に代わって、彼女の父親の四十の祝賀席で作ったことになります。しかし、素性法師と良岑のつねなりなる人物や娘との関係については不明ですから、このような解釈も出てくるのでしょう。

ま、私もうがった解釈は嫌いではありません。
しかし、今回の品は、茶席に掛けられる軸です。
すなおな解釈で、長寿を祝賀する歌とするのが妥当でしょう(^.^)

  

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ついに青枯病に打ち克った

2023年09月25日 | ものぐさ有機農業

これまで何回も、青枯病について書いてきました。

家庭菜園をやっている者にとって、青枯病ほどショックの大きなものはありません。それまで順調に育っていた野菜が、ある日突然シナシナとなり枯れてしまうのです。しかも、ほとんどの場合、他の株も次々と倒れ、全滅に至ります。

故玩館向いの畑の場合、トウガラシ・ピーマン類がこの悪魔の病にとりつかれてきました。中山道沿いなので、歩く人たちに哀れな枯姿を晒してしまうことにも(^^;

そこで、これまで、いろいろな試みを行ってきました。そして、今年、満を持して挑んだ方法が、カニ殻鋤きこみと垂直栽培です。詳細なレポートはシーズンが終わってから。

まずは、現況を。

トウガラシ、ピーマン類の様子です。12株植えたうち、9株がグングン育ちました(欠損部には、せこく、ローゼルを入れました)。打率7割5分、全滅を繰り返していた頃が嘘のようです。

垂直栽培で、グングンと伸び、シシトウ(伏見甘長)はもう170㎝を越えました。当初の2m支柱ではおぼつかなくなってきたので、急遽、3mの竹を添えました。

で、収穫です(シシトウは数が多く、採るのに時間がかかるので今回はパス)。

ナスは青枯病フリーです。ついでに採りました。

秋ナス、生り盛っています。

さて、問題のトウガラシ、ピーマン類です。

ハンパでない量のピーマン。

ハンパでない量の万願寺トウガラシ。

ピカピカのトウガラシ、ピーマン類が波のように押し寄せてきます。5-7日のインターバルで収穫です。

5月初旬に苗を植えてから、5カ月以上生き抜いてきたのが、この結果です。

ついに、青枯病に打ち克ちました \(^_^)/

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古伊万里色絵丸文唐草陽刻瓢箪形中皿

2023年09月23日 | 古陶磁ー全般

先日、古伊万里コレクターのDr.Kさんが、「色絵 丸散文 草花陽刻 瓢簞形小皿」をブログで紹介されていました。

よく似た皿が故玩館にもあったはずというのはいつもの通りです(^^;

しかし、今回はいつもの後出しジャンケンではなく、やっと輪に入れてもらうジャンケンなのです。なぜなら、今回の品は類似品が多くて、時代の特定が非常に難しく、ブログに出そうにもなかなか踏ん切りがつかなかったからです。でも、Dr.Kさんのブログで自分なりの整理がつき、今回のブログとなった次第です(^.^)

16.1㎝x12.8㎝。高台、9.9㎝x7.8㎝。高 2.4㎝。江戸前期。

薄造りの瓢箪形変形皿です。

染付けと色絵が併用されています。

高台中央には、かっちりとした角福銘が書かれています。

その下に、ピン支え跡が1個あります。

陽刻は草花紋で、古伊万里の陽刻としては、はっきりとしている方だと思います。

染付けで縁取りした丸紋が三つ描かれ、そのうち二つは色絵、一つは染付けです。

皿の縁は鉄釉が塗られ、口紅となっています。

高台はキリッとした造りです。

裏面の上部と下部には、同じ梅が描かれています。

今回の品は、Dr.Kさんのブログにあった瓢箪形皿と共通点が多いです。時代に関してずっと悩んで来ましたが、今回の品は江戸前期(その内でも終盤)の作と考えて良いと思います。

 

細めの瓢箪形です。が、少し斜めにするとずんぐりとした形に見えて重みが増します(^^;

小皿か中皿か迷うところですが、手に少し余るので、おお甘で中皿としました(^.^)

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夏野菜転じて秋野菜となる

2023年09月21日 | ものぐさ有機農業

メチャクチャな暑さも、ほんの少しやわらいできました。

息絶え絶えだった畑の野菜たちも、元気を取り戻してきたようです。

そんな中で、今年は異変が・・・・・もう終わったはずの夏野菜が、不死鳥のようによみがえってきたのです(相変わらず大げさ(^^;)

 

暑い暑いでほうっておいた畑を久しぶりにのぞいてみて・・・😲ビックリ😲

青々としているのです。

ナスには新しい葉と枝が出て、たくさんの実がついています。

まあこれは例年通り、いわゆる秋ナスですね。夏バテを克服して、「嫁に喰わすな」というほど美味しい実が鈴なりです(^.^)

一番の驚きは、蔓ものです。

まず、とっくの昔に収穫が終わって、枯れたツルをそろそろ撤去しなければ、と思っていたマクワウリ

ところが、わずかに生き残っていたツルが大繁茂しています(最初の写真の奥)。

花が咲き、実もなっているではありませんか。

これぞほんとの秋マクワウリ。

少し離れた所のカボチャ畑でも異変が。

とうに収穫がおわり、枯れたはずのツルが、新しい枝葉を延ばしています。メス花もついてます。

さらに探すと、食べごろの宿儺カボチャがみつかりました。

そして、小玉スイカ。もともと一株だったのですが、お盆頃に15個ほど収穫し終え、その後、蔓は枯れていました。ところが、いつのまにか息を吹き返し、新しいツルが茂っています。新たに6個ほどついた中で大きそうなものを収穫。

とはいっても、なにしろ小玉です(^^;

おそるおそる割ってみると・・・

おいしくいただきました(^.^)

コメント (4)
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