オーストラリアの風景を描いた油絵です。
Werner filipich『Gloucester』油彩、4号。板。1982年。オーストラリア。
オーストラリア、グロスターを描いた油絵です。
山・・
森・・
そして、川。
これはもう、万国共通、風景画の王道ですね。
あの山口硯閑を想起させます。
絵の左下に「Gloucester」、
右下に「Werner Filipich 82」とサインがあります。
ところが、額裏には、
タイトル、作者サインともに間違って書かれています。店主さん、大丈夫か?(^^;
この品は、オーストラリア滞在時、ブリスベン(クイーンズランド州)の骨董屋で買いました(安かったので)。
どうということのない品ですが、案外このようなタイプの絵画が現代美術館にかかっています。イギリスへのノスタルジアが人々の心の底にあるのでしょうか。
作者Werner Filipichは、オーストラリアの現代画家です。山野、川、海などの風景画が主です。
タイトル「Gloucester」は、オーストラリアの地名です。同じ名の場所は数か所ありますが、おそらく南東部、ニューサウスウェールズ州のグロスターでしょう。ほとんどが乾燥地帯のオーストラリアでは、海岸沿いのわずかな緑地が憩いの場所であり、好んで描かれます。Werner Filipichは、グロスターを数多く描いています。このような絵が、一般には好まれるのですね。
ところでこの絵、
下部中央に、金属プレートが付いています。
「Presented by Joh Bjelke-Petersen, Pemier of Queensland, 8 June 1982」
1982年6月2日に、クィーンズランド州知事 Joh BJelke-Petersenが贈った、とあります。
調べてみると、Bjelke-Petersenは、クィーンズランド州知事を最も長くつとめた大物右派政治家であり、言論や社会活動を弾圧する一方で、数々のスキャンダルにまみれた腐敗政治家であったことがわかりました。
こりゃあ、豪州の安屁¨ですがな(^^;
けたくそ悪いので、この品も焼却処分ですね(^.^)