遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

大正時代のハーモニカ楽譜

2024年04月29日 | 故玩館日記

父親の品物を整理していたら、古い楽譜が出てきました。

大正時代のハーモニカの楽譜、8種です。大正11年ー14年、大きさは(18.7ー19.1)㎝ x (16.0ー16.6)cm。

他に、バイオリン、マンドリンの楽譜もありましたが、表紙が面白くないので今回はボツ。

いかにも大正モダンの雰囲気の表紙です。

スパニッシュヨークはスペインの民謡?

印象的な絵です。

洋曲だけでなく、「小鍛冶」などという曲もあるのですね。

と思ったら、和曲が続きます。

アールデコそのものの表紙と「元禄花見踊」はミスマッチ?

「春雨」「三十三間堂」まであるのですから、意外性を狙ったのでしょうか。

他の和曲は、うって変わって和風表紙。

 

いろいろな曲がハーモニカの楽譜になっているのですね。

ところで、ハーモニカの楽譜はどうなっているのでしょうか。

うーん、何のことかわかりません。

たぶん、今もこの表記なのでしょう。

親爺の青春譜が残っていたわけですから、これを機会に、ひとつ、挑戦してみましょうか。

その前に、ハーモニカを探さねばなりませんね(^^;

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古九谷写『葉型陽刻色絵山水紋変形皿』

2024年04月27日 | 古陶磁ー全般

先日のブログで、『葉型陽刻色絵網漁人図変形皿』を紹介しました。しかし、この品は、はたして古九谷なのか、古九谷写しなのか、はたまた、悪意のある贋物なのか、判然としませんでした。

この皿を入手してから数年後、同じような皿をみつけました。それが今回の品です。

13.7㎝ x 16.4㎝。高台 8.7㎝ x11.0㎝。高 2.4㎝。明治。

楕円形の変形皿です。大きな葉形の陽刻があります。中央の縦形のキャンバスには山水紋が描かれています。

先日のブログで紹介した『葉型陽刻色絵網漁人図変形皿』と同手の皿です。

葉形模様の配置が違うように見えますが・・・

180度回転すれば、同じ配置です。

この二つは単なる模様違いの同手皿か?

せっかくですから、少ししつこく(^^;二つを較べてみることにしました。

まず、今回の品は以前の物より少し大きいです。そして高さが少し低い。扁平です。

また、素地が今回の品は白いです。さらに、染付けは併用されておらず、赤絵のみの絵付けです。

高台の違いは大きいです。

以前の皿の高台はやや内向きに作られていますが、今回の品は垂直な高台で、少し低いです。

先の皿は見込みが厚く、端は薄くなっています。

光にかざすと陽刻の葉脈も見てとれます。

今回の皿は、全体が薄造りです。はっきりとはわかりませんが、陽刻の葉脈はどうも無いようです。

以前の品(向こう側)の高台畳付には、融着を防ぐためでしょうか、細かい砂が付いています。今回の品(手前)には、付着物は全くありません。

この皿の周囲には、鎬が3か所あります。二つの皿でその位置は同じなのですが、凸凹の具合が微妙に異なります。

以前の皿(上側)と今回の皿(下側)を較べると、下の皿では鎬の数が少ないように見えます。その理由は、両端の稜線が下側でははっきりしない(無い?)からです。

また、今回の品には、以前の皿の右上にあった一本の稜線がありません(5枚目の写真)。

裏側面の折松葉模様自体は同じですが、描線の走りに大きな違いがあります。

上側はピュッと走った直線的な松葉紋なのに対して、今回の品では筆の運びが遅く、でこでこした曲線になっています。描きなれていないのですね。

どうやら、今回の品は、少し手抜きをして、以前の品の写しを作ったと考えてよいでしょう。

染付を併用せず、赤絵のみを使った絵付けや簡略化された地紋の放射線なども、そのことを裏付けています。

以上の事柄を総合すると、今回の皿は、以前紹介した『葉型陽刻色絵網漁人図変形皿』と同時代に造られた物ではなく、近年の作であろうと推定されます。

絶対的な製作年代を特定することは困難ですが、このような手の込んだ変形皿が江戸前期に造られたとは考え難く、1700年代に入ってからの作でしょう。その意味では、『葉型陽刻色絵網漁人図変形皿』は、骨董屋が言う江戸中期の古九谷と言ってよいのかもしれません(^.^)   一方、今回の品、『葉型陽刻色絵山水紋変形皿』は、明治以降につくられた写しと思われます。

 

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ネギの植え替えとネギ坊主の天ぷら

2024年04月25日 | ものぐさ有機農業

ここんところ、天候が不順で、農作業がなかなかはかどりません。

雨間をぬって、夏野菜を植えるための土づくりとマルチ張りが、一部、やっと終わりました。

例によって超連作ですから、カニ殻と放線菌堆肥を撒いて、なんとか乗りきろうとの算段です。

まず、ネギを植え替えました。と言っても連作ですから、同じ畝です(^^;

こんなにたくさんネギはいらないのですが、他の野菜との同居は管理が面倒くさいので、ネギだけの畝です。本当は、短く切ってから植えた方が良いのでしょうが、これまたものぐさ有機農業、そのまま入れました。

この時期、ほとんど全部、ネギ坊主になります。

これをなんとかできないか。

おおそうだ、ネギ坊主は天ぷらで、との記事を読んだ記憶があったので、天ぷらにしてみました。

どっさりできました。

肝心のお味は?

こりゃあ、結構いけます。ほろ苦さがアクセントになり、いくらでも食がすすみます。

左党ならピッタリですね。

以前、ネギの根をから揚げにしたことがあります。食べれることは食べれるのですが、シャゴシャゴして、しかもかなり苦い。もっぱら呑兵衛さん向き。

それに比べて、ネギ坊主の方は優等生でした(^.^)

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古九谷?写?『葉型陽刻色絵網漁人図変形皿』

2024年04月23日 | 古陶磁ー全般

今回の皿は、古九谷かその写しか、いまだ決めかねている品です。

13.0㎝ x 15.8㎝。高台 8.6㎝ x10.8㎝。高 3.2㎝。江戸時代前期?

色絵と染付けが併用された変形皿です。

二本の染付線の内側には、漁から帰る(へ行く?)人物が二人描かれています。あまり見かけたことの無い図柄です。

両サイドには一枚ずつ葉が陽刻白抜きされ、葉脈も表されています。

茶色の地の部分は鎬になっています。

かなり手のこんだ造りです。

少し高めの高台はやや内向き。

中央には福の銘が書かれています。二重圏の外線の半分は脱落しています。

高台の櫛歯紋はしっかりと描かれれています。

問題の多い折松葉紋も、今回の品にはめずらしくスピード感があります。

この品は、古九谷と言ってもいいかも知れません。

二人の人物が描かれた見込みの絵は、あまり見たことが無いなあと思いながら、大阪阪急百貨店骨董街、滝川峰晴堂の図録(昭和49年)を繰っていたら・・・・

似たような図柄の皿が載っていました。

おお、これはいけそう。

ということで、ずーーッと、奥にしまってきました。

ーーーーー To be continued -----

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古九谷写『貼花梅鶯紋長方皿』

2024年04月21日 | 古陶磁ー全般

今回も、古九谷とコピー品の狭間を彷徨う日陰者です。

12.7㎝x16.8㎝、高台 7.6㎝x11.6㎝。高 2.8㎝。江戸後期ー明治。

少し陶器がかった胎土の器に、様々な色模様が施された変形四方皿です。

見込みには、梅に鳥(鶯でしょう)が凸型で表されています。

周囲は、古九谷風の色絵が帯状に囲んでいます。

色釉の剝脱が激しいです。

皿側面の模様もそれらしい雰囲気。

この手の皿は、骨董市でも時々見かけます。

江戸中期の古九谷皿として売られていることが多いです。

この品もその一つ、古九谷なら江戸前期のはずだが!?と思いながら、何も言わずに品物を抱えて骨董市を去った内気な初心者の私でした(^.^)

さて、コレクター人生も最終コーナーになった今、この皿をもう一度眺め直してみました。

型押しか彫りの陽刻だとばかり思いこんでいた梅に鶯の凸模様は、どうも普通の陽刻とは様子が違います。

どうやらこれは、粘土の模様板を張り付けた、いわゆる貼花ですね。

貼花は、伊万里初期、超上級品に対してわずかに試みられた技法で、今回のような品に用いられるはずはありません。

日本が大きく変わる時代、江戸後期から明治にかけて、いろいろな焼物が作られるようになりました。そのような中、貼花と古九谷様式を組み合わせたこの品が作られたと考えるのが妥当でしょう。

日陰者にもそれなりの居場所を用意してやるのが、ビンボーコレクターの最後のおつとめか・・・・(^.^)

 

 

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