遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

ものぐさ有機農業。ハーブで蚊よけ。

2019年09月30日 | ものぐさ有機農業

一時にくらべれば、少し涼しくなってきました。

夏の間、伸び放題の草をとらねばなりません。

ところが、暑さで姿を隠していた蚊が、ここぞとばかりに飛び回るようになりました。

私は、特に、蚊に好まれる体質のようです。

ほんの少しの草取りですら、蚊の集団に襲われます。

何とかしなければ。


そうだ、ハーブ。これならいけるかも。

ということで、家の周りにあるハーブを探してみました。

かつては、ものすごい勢いではびこっていたハーブの類、のけ者にされ、今は、細々と命をつないでいます。

探し当てたのは、5種類ほど。

ハーブといってもさまざまですね。

そのうちで、極端に臭いのきつかったのがこれ。

ローズマリーです。優雅な名前とは似ても似つかぬ強烈な臭い。

 

 

これならいけるぞ。

 

葉を少し手に取り、朝顔の葉を揉む要領で、両手で揉み擦りました。

 

しかし、葉は全くつぶれません。臭いはするのですが、液が出なければ、肌に塗ることができません。

 

アルコールがあったのを思い出しました。

 

葉を摘んで、アルコールに浸けました。

 

2日もすると、濃い緑色の液体が。

これはいけそう。

 

手と腕に塗って、さっそく草取りです。

向かいには竹藪。そこから藪蚊が出張して来て、毎回、刺されまくっていたのですが、

この日は無傷。

大成功!

 

これに気をよくして、別の場所へ。

いちじくの大木です。日本いちじくで、大変味がよいのですが、採るのに時間がかかります。その間に、蚊の猛攻撃を受けるのです。

さて、ハーブ液の効果は?

残念。塗らない時の3分の1くらいの刺されようですが、完ぺきではない。よく見ると、ズボンやシャツの薄い部分に喰らいついているヤツさえいます。

ここの蚊は、数も多いし、獰猛。

 

作戦を練り直して、いちじくが終わらないうちに、再度挑戦です。

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古九谷金銀彩生花紋中皿

2019年09月27日 | 古陶磁ー全般

古九谷金銀彩の中皿です。

径20.7㎝、高4.7㎝、高台8.2㎝。

びっしりとジカンが見られます。

 

ジカンは裏にまでは抜けていないようです。

半磁半陶の素地に、白釉で化粧掛けしています。

 

中央には、生花(盆栽?)が描かれています。赤も使われています。黒の部分は、銀か鉄かはっきりしません。

 

皿の外周部には、陽刻がなされています。模様は不明です。


床の間、違い棚の上に置いても様になります。

 

この皿、普通は、伊万里金銀彩盆栽紋皿と言われている品です。

中央の模様は、盆栽ではなく、やはり生花だと思います。花は、桔梗でしょうか。


一番の問題は、産地です。たいていの金銀彩皿は、藍九谷の美しい生地の上に金銀彩をおいています。

ところが、この皿の生地は、通常の伊万里とはかなり異なります。伊万里の白い磁器からは程遠い粗悪な生地。そこへ白化粧をして、その上に金銀彩で描いています。

伊万里脇窯、吉田窯あたりの品でしょうか。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

勅使河原郁恵さんの酔芙蓉

2019年09月26日 | 故玩館日記

朝です。

秋空の晴天の下、相変わらず、朝顔が咲き誇っています。

その横、中山道の標識の下には、酔芙蓉が咲き始めました。

 

 

 

蕾は、360度、まんべんなくついているのですが、なぜか、酔芙蓉の花は、西に面した側から咲き始めます。一方の朝顔は、東側から。

 

酔芙蓉のネーミング、うまいもんですね。誰が考えたんでしょう。 

朝8時、八重の酔芙蓉の花。

 

午後2時。薄ピンクの花びら。秋空と故玩館をバックに、少しほろ酔い加減。

 

 

午後4時には、かなりいい調子。

 

 

色は濃くなっていますが、よく見ると、白い部分もかなり残っています。

朝顔の場合とは、相当違います。

 

 

午後3時。こんな花、3種類を見つけました。

左端、今日咲いた花。真ん中、明日咲く蕾。右端、昨日さいた花。

蕾も、表面がうっすらとピンクになっています。

昨日の萎んだ花はかなり濃いピンク(1時間後には落ちていました)。

 

かつては、あちこちで見かけた酔芙蓉。

私の所も、昔、酔芙蓉が流行った頃に、2本植えました。

一本は、家の庭に一重の酔芙蓉。

もう一本は、中山道をはさんで向かいの畑に、八重の酔芙蓉。

どちらもグングン育ち、巨木になりました。

シーズンには、道の両側に、こんもりとピンクのおおきな塊ができました。

花がついた後には、種がびっしりとでき、植木屋さんがもらいに来ました。種を播いて、苗木を育てるんだそうです。

その頃、街道歩きのブームが始まり、NHKでは、「街道てくてく旅。中山道完全踏破」という番組をつくり、スポーツキャスターの勅使河原郁恵さんが、京都から日本橋まで、歩きました。

私の辺りの中山道には、そうTV映えするものはなく、彼女は、ちょうど咲き誇っていた、この酔芙蓉をスケッチし、それが放映されました。なかなか、上手な絵でした。

 

ところが、この酔芙蓉、年々樹勢が衰えています。自分を見ているようです(^.^;)

木の根元の写真です。二つに分かれた大きな幹の左半分は朽ちています。残りの右半分も危うい。

枝は、そこからひこばえのように伸び、一年で2mにもなります。シーズンオフには、これらも切ってしまい、翌年には、また、新しい枝が伸びてくるのです。

枝は滅茶苦茶に茂り、間引くのが大変でしたが、最近は、そのまま伸ばして咲かせます。

間引いたらなくなってしまう(^^;)

向かいの家の庭にあったもう一本の酔芙蓉、一重咲きの巨木は、10年ほど前に朽ち枯れました。

この八重酔芙蓉も、あと数年の命か?

 

 

 

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一種で2色の朝顔、咲きました

2019年09月23日 | 故玩館日記

朝夕はだいぶ涼しくなってきました。

畑の夏野菜はもうわずかになりました。

一方、朝顔はあいかわらず元気です。


そして・・・・

ついに咲きました、一種の朝顔に2色の花が。

この頃の気温低下のおかげです。

先のブログでお話ししたように、鉢植えと違って、大地から育った朝顔は逞しい。

朝だけではなく、終日咲いているのです。そして、気温が低下すると、次の日の朝まで咲いています。

朝顔から昼顔、そして夕顔になるにつれて、だんだん、色が変わってきます。



畑の朝顔は、二つの棚に茂っています。

まず、右側の棚、先回紹介した朝顔です。

https://blog.goo.ne.jp/chisei/e/d55b3bd88076e65421b2e5f66001c088 

これは、青の朝顔一種類、苗を二本植えたものです。

今朝咲いた青色の花と昨日の朝咲いた赤紫色の花が混ざっています。

 

今朝咲いた朝顔。

 

昨日の朝咲いた朝顔(朝顔→昼顔→夕顔→朝・朝顔)

 

 

もう一つの棚(左側)の朝顔。

 

 

こちらの方は、なにやらにぎやかです。

実は、こちらの棚は、青色の朝顔と極薄青色の朝顔、2種類の苗を一本ずつ植えたものです。

 

右側が今朝咲いた極薄青朝顔、左側は昨日の朝咲いた極薄朝顔の花。

やはり、一日経つと、極薄赤紫色に変化しています。

だから、この棚は、青色、赤紫色、極薄青色、極薄赤紫色の朝顔が入り混じって、にぎやかなのです。


ところで、どうして朝顔の花の色は変化するのでしょうか?

調べてみると、花の色素、アントシアニンが関係しているそうです。

アントシアニンの色は、酸性で赤、アルカリ性で青と変化します。

朝顔の場合、色素のある細胞のpHは、花が咲いている間は、アルカリ性(pH7.7)に保たれているのですが、時間が経って細胞が壊れてくると酸性(pH6.6)に変わります。それにつれて、花の色も青から赤紫に変わります。

朝顔にとって、花が咲くということは、pHをアルカリ性に保つことなのです。だから、花が咲き終わり、萎めば、pHは酸性になり、赤紫色になります。

こちらの方が普通の状態です。咲く前の朝顔の蕾を開いてみたら、青ではなく、赤色でした。赤がベースで、青色となるのは、数時間ほどの短い間なのです。朝顔の花は、一日たらずの間に、青色を保つためにエネルギーを使い果たすのです。早い話が、老化と同じです。

色が変わる<=>萎む(老化する)

この二つはセットなのですね。

一日以上の時間、花が咲き続ける畑の朝顔。やはり、鉢植えの朝顔とは比較にならないパワーを大地から吸い上げているのでしょう。


ところで、誰かさんの顔の色。ガラクタ骨董が、また増えているのに気がついたとき、やはり赤色に変わります。こちらは、ノルアドレナリンの作用でしょうか?(*.*;)




コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

魯山人織部鉢

2019年09月21日 | 古陶磁ー全般

北大路魯山人の織部鉢です。

魯山人ゆかりの料亭、名古屋の八〇館で使用していた品です。

径17㎝、高6.9㎝、高台径5.3㎝。

縁には相当疵があり、私が銀繕いをしました(^^;)

 

高台内には、大きな星印。星ケ丘茶寮時代の作品と思われます。

高台の傷は、銀をまかず漆のままにしてみました。

 

飛んでいるのは2匹の鳥。

反対側には、草木らしきものが、さらりと描かれています。

 

織部釉は、桃山織部を彷彿とさせる焼き上がりです。

 

窯変効果を狙ったのでしょうか、辰砂のような釉薬を縁に施し、一部ハゼています。

 

 

お茶を入れてみました。

なかなか具合がよいです。

 

見方によっては、ウラメシそうなアンパンマン?(^.^;)

コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする