遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

酔芙蓉逆二色咲き

2022年10月06日 | 故玩館日記

故玩館向いの廃屋2棟、2週間かかって完全に撤去となりました。

玄関先から見る風景は、こんなにむさ苦しかったのですが・・・

大きく変わりました。

 

ところで、今朝は急に冷えました。

外へ出てみると、酔芙蓉の二色咲きが見事・・・

なのですが、いつもとチョッと様子が違います。

ピンク色の花々の間に、白がチラホラ。

ピンク対白は、およそ3:1。

いつものは、白の中にピンクがチラホラですから今日の朝は白紅が逆転。

昨日咲いた花(ピンク)が優勢で、今朝咲いたばかりの白はまばらなのです。

その理由は寒さ。昨日午前中までは暖かかったので、酔芙蓉はたくさん花をつけました。そして、夕方から、グッと気温が下がりました。その時点で、昨日咲いた花はオールピンク。気温の低下でそのピンク花は今朝まで、ほぼ全部、萎まずに咲き続けています。ところが、急な寒さで、今朝咲くはずの白花は足踏み状態、開いたのはマバラです。結果、ピンクの酔芙蓉の中に白花がチラホラの逆転現象となりました(^.^)

 

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九谷焼色絵秋草紋中皿

2022年10月05日 | 古陶磁ー全般

今回も近代の九谷焼です。ここ数回紹介してきた作家物の九谷焼と同時代の品ですが、今回はより一般的な品です。

径 17.8㎝、高台径 7.1㎝、高 4.6㎝。大正時代。

高台が高く、少し上手の九谷皿です。

見込み前面に秋草紋が描かれています。

大きなニュウが走っています。例によって、私が金継ぎ直ししました。このように華やいだ絵付けの皿では、金線はほとんど目立ちません(^^;

底に、「九谷 谷口」と小さく書かれています。これによって、九谷の陶器商、谷口金陽堂の品であることがわかります。明治に入ると、九谷では、輸出向けの陶磁器生産が活発となり、鏑木、前川、田中など多くの陶器商が活躍しました。今回の品は、そのうちのひとつ、「谷口」の製品です。

この皿の外周に、青い点々が打たれた部分があります。デザインの一環です。この青粒(なまって、あおちぶ)は、明治に考案された技法ですが、九谷焼に広く使われたのは大正時代です。今回の皿も、大正時代の品と考えて良いでしょう。

今回の品のウリは、何といっても上品な絵付けです。

水彩画かと見まがうほどです。

菊のの花びらが、ピンクの色釉で分厚く塗りこめてあります。

特筆すべきは、他の色絵の部分です。キャンバスに絵を描くかのように草花が流麗に描かれています。小川と草花の重なり具合など、本物の絵のようです。水彩のような薄い絵具を使ったのかと思われるほどです。手で触っても、上絵の凸凹が感じられません。これはひょっとして、釉下彩か?

ところが、斜めにして表面の光沢を観察すると、色絵の部分はツヤが無く、確かに上釉の上に色絵がのっていることがわかります。どのような色釉を使っているのかわかりませんが、伊万里以来、日本で使われてきた色釉とは全く異なる物です。

明治にはいって、このような色釉を使った繊細な絵画表現が陶磁器の上で可能になり、海外で人気を博したのでしょう。この品は、さらに、厚い色釉や青粒を一部に配して、皿のデザインに奥行きと広がりを作りだしていると言えます。

量産品の近代九谷も、なかなか侮れません(^.^)

 

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山口永寿作『染付菱型向付』

2022年10月03日 | 古陶磁ー全般

先回に引き続き、作家物の九谷焼です。

2個あります。一個に疵有り。私が金継ぎで修理しました。

菱形辺 11.3㎝x11.5㎝、高台辺 5.8㎝x5.8㎝、高 3.8㎝。明治ー昭和。

非常に鋭い造形の向付けです。外縁は手が切れそうなほど薄く、高台は菱形でギュッと内向きになっています。湾曲した器壁は、古染付を思わせます。

絵付けは、九谷焼には比較的珍しい、染付けです。

モダンな図柄です。一見ぞんざいに見えるダミも、計算されてなされているようです。

 

底銘は「九谷永寿」、九谷陶工、矢口永寿の作です。

初代、矢口永寿は、先回の須田青華と同時代に活躍した陶工です。永寿窯も、青華窯と同じく、現在、4代目が担っています。

矢口永寿の作品には、お茶関係の陶磁器に見るべきものが多いです。今回の品が初代の作かどうかはわかりませんが、懐石用の器であることは確かです。九谷焼は、鮮やかな色絵だけではないのですね。幕末、再興九谷の若杉窯では、染付の磁器が盛んに作られていたのですから、宜なるかな、です(^.^)

 

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須田青華作『金襴手向付』

2022年10月01日 | 古陶磁ー全般

今回は、九谷焼の向付けです。

径 10.5㎝、底径 5.9㎝、高 7.0㎝。大正―昭和。

九谷焼らしい金襴手の器です。

側面には、梅、菊の花が2つずつ、計4つ、細かな地模様に囲まれて描かれています。

 

見込みには、雨龍が、ほのぼのと描かれています。

 

この品には、大きなニュウが3本走っています。やむなく、私が金継ぎで修復しました。外側のニュウは、金線にまぎれて、あまり目立ちません(^^;

底には、「九谷青華」の銘が書かれています。

作者は、須田青華、九谷焼の名工の一人です。須田青華窯は山中温泉にあって、現在、4代須田青華が窯を守っています。

今回の品は何代目の作かはっきりしませんが、作行きなどからして、初代の作品ではないかと考えています。初代、須田青華は、魯山人に作陶の手ほどきをした人として知られています。生涯、自分自身の道を貫いた魯山人、唯我独尊の彼でしたが、須田青華だけは特別の存在であったようです。

この品は、ガラクタを集めはじめた頃(先回のブログと同時期)、街の骨董屋で「魯山人の師匠の品だよ」と言われ、それなら、と求めた物です。何にでも手を出すクセは、もうその頃から始まっていたのですね(^.^)

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