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時悠人chosan流処世術

★東京五輪招致の不安

2006-09-02 10:04:44 | 日記・エッセイ・コラム

 8月31日付小ブログ「オリンピック候補地決定に思う」に対して、友人から小言を受けた。「お前らしくない。楽しい話題だから前向きに考えろ」といった趣旨だった。

 私は、東京開催に反対している訳ではない。実現へのハードルが高いことと、綿密な招致戦略が必要だと訴えたかっただけなのである。国内での勝負は決した以上、関係者には大阪の失敗例に学ぶことをお勧めしたく、大阪五輪招致に向けた広宣活動を請け負った大手のD会社の幹部から聞いた話を紹介する。

 IOCの招致合戦にあたり、キャンペーン・レディが和服を着用したのをご記憶だろうか。世界の舞台で日本らしさを演出するのは大切だし、この戦略は選考委員に好評だった。しかし、形は良かったのだが、肝心の魂の部分が抜けていた。プレゼン会場でIOC委員達は、綺麗なキャンペーン・レディに殺到し、狙いは的中したかのようだった。しかし、彼女達は英語が話せず、委員達に対応出来なかった。質問にしどろもどろの彼女達を見ていて、彼は「勝負あった」と感じたそうだ。

 「なぜ、語学力を事前にチェックしなかったのか?」との私の問いに、招致活動は商社が担当し、D社は決められた役割分担を実施するだけだったのだそうだ。日本の舞台の延長線上でしか世界を見ていない狭小さを反省すべきだと感じたのを思い出す。トータルでコーディネートする機能がないと、世界との競争には勝てないことを肝に銘ずべきだと思う。