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時悠人chosan流処世術

★外国人労働者の嘆き

2006-09-20 10:48:18 | 日記・エッセイ・コラム

 全国に約82万人(不法残留者を含む)いる外国人労働者の実態がどうなっているか?政府は、積極的に発表しないし、マスコミも正確な報道をしない。ヨーロッパ諸国では、移民政策が社会問題化しているが、それを国際社会の表舞台とするならば、日本には裏舞台しか無いのかも知れない。群馬県に住む日系3世の知人から聞いた話を掘り下げてみた。

 日本の若者は、いまや3Kと言われる仕事には見向きもしなくなった。大都市における外食産業やコンビニですら、外国人労働者抜きには成り立たないという。彼らを日本人パートよりも低廉な賃金で雇用することで、熾烈な価格競争を乗り切っているのが現実。自動車や電化製品業界でも、外国人労働者が居なくなると生産ラインの縮小をせざるを得ない位、貴重な労働力の給源だ。

 ついては、新政権が目指すニート対策って一体何が狙いなのだろう。少子高齢化社会における労働力確保策などと奇麗事でごまかして欲しくない。ニートは、働く意欲が無い若者なのだから放置しておくのが最善の対策だ。政府が優先すべきは、働きたくても働けない者をどうするかではないのか。

 人手不足の解決策として、入管法改正により日系人の就労の自由を認めたために、1990年当時、26万人程度だった外国人労働者が年々、増加に転じ不法滞在者まで生み出した。過酷な労働条件で黙々と働く外国人労働者が、怪我や病気になっても労災保険を適用されなかったり、休めば解雇されるのを恐れて無理を重ねている現実を行政は放置している。治安悪化の一因を外国人のせいにするが、日本政府の無策の産物ではないのか。国際社会に貢献すべきだと言うなら、先ず、日本に滞在している外国人に対する就労条件を見つめ直すのが先決だと思う。