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時悠人chosan流処世術

★企業年金までも未払いの背景

2007-09-07 17:41:53 | 日記・エッセイ・コラム

 公的年金の記録漏れ問題の全容が見えない状況下で、新たに企業年金連合会の年金未払いが発覚した。「124万人、1544億円」という数字にも驚くが、連合会の組織と社保庁との体質に同じにおいを感じる。

 企業年金連合会の存在さえ知らずにいる人が多いに違いない。企業が厚生年金基金を解散したり、転職して加入資格を失ったとき、その人の年金資産は連合会に移る仕組みだ。連合会は、その資産をまとめて運用し各人の加入期間に応じて年金を給付する。しかも、現在、2400万人もの年金記録を管理している大組織だ。

 ちなみに、連合会のホームページにアクセスしてみたら、会員企業数は8000超。制度上は、本人が住所変更手続きをすべき仕組みだが、何度も居を変えると失念しがちだ。支給開始年齢まで、長年月の空白がある場合、記録簿の現行維持が難しく、名宛不明で年金が宙に浮いてしまう。

 終身雇用制度が崩壊し、早期退職や転職が常態化しつつあるだけに、本制度が瓦解すると、サラリーマン諸氏には死活問題になる。高度情報社会における個人情報保護の限界を見極め、国民総背番号制を再検討する時期に来ているように思うのだが。そうしないと、老後に大きな痛手を蒙ることを懸念する。