鍼灸院クラルテのスタッフ日記

院長・受付嬢・事務のおねえさん・掃除のおばさんを一人でやってるスタッフの日記です。
ゆる過ぎる頻度で更新。

京都を自転車で(3)

2017-03-17 | アート・文化
次は茶道資料館へ。堀川通を北上です。
近づくにつれ、着物姿の人がちらほら現れたり、茶道具の店が並んでいたり、雰囲気が出てきます。
到着。
自転車どこに停めようかな・・・って探していたら
「春季特別寺宝展」の看板が目に入り、続いて「本法寺」の文字が。
えっもしや等伯の涅槃図では?って思ったらそうでした。
吸い寄せられるように、本法寺へ。

昨年の春に、しっとり大人の色気を持つN女史から、ココの涅槃図のことを教えて頂いて
マークをしていたにもかかわらず、なんだかんだで行けずじまいだったんです。
今年はうっかりノーマークだったのに、ひょっこり出会えるなんて。
しかも本日(3/14)からだっていうから、運命を感じる。



涅槃図、いつもはレプリカが飾ってあるのですが
この時季のみ、長谷川等伯直筆の図を観ることができます。
本来は、涅槃会に合わせて3日間だけ壁に掛けられ、普段は収蔵庫に入れておかれたそうで
保存状態がすばらしく、色彩鮮やかです。

特徴のひとつは、仏母である摩耶夫人が描かれていないこと。
摩耶夫人は、息子の危篤を聞き、天から不老不死の薬を投げ入れたところ、沙羅双樹の木に引っかかってしまうのですが
そのことに気付いて取りに走ったネズミを、なんと猫が捕まえて食べてしまったという・・・。
そんなとんでもない奴である猫は、多くの涅槃図に載せられていないらしいんだけど
等伯は木に引っかかっている袋とともに錫杖を描いて、薬ではなく釈迦の持ち物としたようです。
つまり摩耶夫人が薬を投げ入れたエピソードは“なし”にして、代わりに猫を載せているのです。
毛がふわふわと可愛く描かれているし、等伯はもしかしたら猫好きだったのかも。

ちなみに「投薬」という言葉は、摩耶夫人が天から薬を投げたことに由来するんだそうですよ。
知らなんだ。

本法寺 春季特別寺宝展
会期は4月15日(土)まで。拝観料は1,000円です。
桜が咲く頃はめちゃ混みしそうですし、もし行かれるのでしたら早めがよろしいかと。

(まだまだつづく)
コメント
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