ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

下條温泉郷 秋桜(コスモス)の湯

2009年12月12日 | 温泉めぐり

本日は長野県下條村にある下條温泉郷「コスモスの湯」に行きました。「コスモスの湯」は高台にあって、露天風呂から中央アルプス、伊那谷、天竜川、南アルプスなどが一望できます。

本日は虹がきれいでした(露天風呂より撮影:12/12)

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下條村観光マップ(下條村役場公式ホームページより)


子宮頸がん予防ワクチン 予防効果に期待 定期検診も受診を

2009年12月12日 | 婦人科腫瘍

グラクソ・スミスクライン株式会社は、国内初の子宮頸がん予防ワクチン「サーバリックス®」の発売を、2009年12月22日から開始します。 「サーバリックス®」は、ヒトパピローマウイルス16型および18型に対する2価ワクチンで、10歳以上の女性に対し、通常、1回0.5mLを3回(初回、初回から1ヵ月後、初回から6ヵ月後)、上腕の三角筋部に筋肉内接種することで、子宮頸がんの予防効果が期待できます。すでに世界101カ国で承認され、1100万回以上の接種実績があります。日本国内では自由診療扱い、1本12000円、3回の接種で36000円の全額自己負担となります。

子宮頸がんワクチン、11~14歳へ優先接種を 日本産科婦人科学会など3学会が提言

子宮頸がん予防ワクチン承認決定、国内初

子宮がんについて

****** 南信州新聞、2009年12月12日

子宮頸がん予防ワクチン 予防効果に期待 定期検診も受診を

 宮本 翼
 飯田市立病院(産婦人科) 医師

 子宮頸がんのワクチン接種が始まると聞きましたが、子宮頸がんとはどういう病気ですか?また、ワクチンで予防できるものですか?

 子宮頸がんは子宮頸部(膣に近い方)にできるがんで、好発年齢は40歳代と、若い方に多いがんです。初期には自覚症状はほとんどなく、ときに性器出血で婦人科を受診され、進行がんで見つかることがあります。
 近年、ほとんどの子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で起こることが分かってきました。HPVは現在100種類以上見つかっており、そのうち、子宮頸がんを起こす可能性が高いのは主に十数種類です。
 HPVは、性交渉の際に子宮頸部に感染しますが、この時点では自覚症状がありません。ほとんどの女性が、一生のうちにこのような自覚症状のないHPV感染を経験し、そのほとんどは子宮頸がんに至ることはありません。
 しかし、進行した子宮頸がんでは、子宮摘出を含む手術や、抗がん剤・放射線療法などの治療が必要となり、特に最近増えている20~30歳代の患者さんにとって、子宮摘出は、妊娠のチャンスを失うことになり、大きな問題です。
 子宮頸がんは、HPV感染から、いくつかの段階を経て発症(がん化)しますが、がんになる以前の段階で早期発見できれば、子宮頸部のみを切除する手術も可能であり、妊娠・分娩が可能です。早期発見・早期治療のため、定期的な子宮がん検診をお勧めします。
 今回、承認され、接種が始まる子宮頸がんワクチンは、特に頻度が高い2種類のHPVを予防するワクチンです。主な接種対象年齢は、諸外国と同様、性交渉の経験がない10歳代前半の女子です。接種は3回の筋肉注射で、予防接種なので保険が効かず、合計で数万円と高価なのが難点です。
 ワクチンを接種すれば、この2種のHPVによる子宮頸がんは予防でき、子宮頸がんにかかる人を6~7割減らすことができるとされますが、他のウイルスによるものには効果が弱いため、定期的な子宮がん検診が勧められます。

(南信州新聞、2009年12月12日)