月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アルヤ・10

2016-07-26 04:19:59 | 詩集・瑠璃の籠

多くの愛が
あなたがたの元から去ろうとしているが
あなたがたはまだ気づいていない

空気が薄くなってくるように
だんだんと寂しさが募ってくる
その日々の中で
ある日あなたがたはようやく気付くのだ
だれかがいないと

あれほど必要だったのに
決して本当に愛しはしなかった
大切なだれかが
自分のそばからいなくなったと

その喪失の
真実の姿を
いつかあなたがたはわかることができる
だがその時にはもう
すべては遅い

失ってしまった愛は
とても小さなものに見えるが
本当に大切なものだったのだ
あなたがたは言い訳をするように
それに時々甘いお菓子を与えるだけで
本当に必要な愛は与えなかった

失ってしまったものは戻らないが
喪失の経験を土壌にして
新たな愛を育てていきなさい
自分を愛してくれる
愛がなくなれば
自分が愛していけばいいのだと
すべてを自分でやり始めるのだ

あなたがたはあまりにも愚かだったが
見捨てずに来てくれる愛はある
それを大切にしながら
自分の愛を育てていくのだ




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