黄金のまいまいのかんむりを
眠っている月にかぶせ
さあ わたしは
一碗の砂を
目に見えぬ砂時計の中に
さらさらと流し込もう
その碗は
青空の半球に似ている
砂時計は
白い女神のトルソに似ている
人間のつくった
愛のない砂漠から
砂をすくい
永遠の砂時計の中に
流し込んでゆく
あふれるほども
あきれた馬鹿を重ねた
阿呆らよ
砂漠の砂を すべてすくい
おまえたちの時を数える
砂時計がもうすぐできあがる
そのときになって
ようやくおまえたちは
もはやだめなのだと
すべては愚か者のやった
幻劇になったのだと
わかるのだろう
黄金のまいまいのかんむりに
白い月の夢を閉じ込め
さあ わたしは
一碗の砂を
目に見えぬ砂時計の中に
さらさらと流し込もう
新たなる永遠が目指す道を
阿呆らのために作ろう
死に落ちた者も
暗夜に落ちた者も
一切が腐れ落ち
世界の繭が崩れきるまで
その永遠の中に生きるだろう
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