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極光の空を泳ぐ
銀色のクジラが
静寂につままれた
真実の声を吐く
枯れ蔦のからみついた
栄耀栄華の塔が
倒れていく
天使の顔を盗んだ女に
ゆがんだ角が生え
それは獣のように泣く
泰平のローブをひきずり
永遠に歩くつもりだった
ランウェイが沈む
あほうの終末が来る
人間を
灰だと言って
すべてを奪いつくした
馬鹿どもの腹から
幾千の腐った蟹が出てくる
もうあれらは終わりだと
愛を生む
はずだったのだと言いながら
永遠の嘘にねじれる
虚無の子宮の闇に
何を持って逃げようとするのか
あほうよ
何もない自分の影をひきずり
幾千の蝶の死骸を身に着けて
語られつくした謀略の抜け殻に
まだこもろうとするか
極光の空を泳ぐ
銀色のクジラが
静寂につままれた
真実の声を吐く
極彩色の夢のからみついた
栄耀栄華の塔が
倒れる
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