月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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アルデバラン・7

2014-09-10 06:43:29 | 詩集・瑠璃の籠

試練を恐れてはならぬ
むしろ喜びとしなさい
それは 神が
おまえなら乗り越えられるだろうと
下さった課題なのだ

おおいに悩み 苦しめ
その中で自分自身の実在をつかみ
この自分がもっているひとりの人間で
何をなしえるかということを
真剣に考えていくのだ

試練のない人生など
あきらかに偽物だ
馬鹿臭い勲章を得るために
世間にも自分にも嘘をついて
馬鹿になるよりは
どん底まで落ちてみて
生の自分自身を味わうがよい

そこで何をすべきか
どう動くべきかを
自分の頭を使って考えよ
そしてなしてゆくがよい
それが人生だ

にんげん
馬鹿ばかりではないと
叫びたいなら
やってみよ



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セギン・5

2014-09-09 06:32:11 | 詩集・瑠璃の籠

雷鳴がきこえてきます
あなたがたがなしたことの
汚れた愚を浄めるために
神が炎を燃やすのです

無知と傲慢がなしたことの
まことの姿を見せるために
神が怒りの声もて
あなたがたの前に光を焚くのです

ひとびとよ よくぞ
やってくれました
もうだれも
わたしをとめることはできない

存分に
いじめて差し上げましょう
自分が何をしたのかの真実が
あなたの頭蓋を砕くほど

法則の天使をなめるのではない
わたしはセギン
すべての天使が
最後まで開けるつもりではなかった
扉を開けて
あなたがたに
真実の真実を見せるのです



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セギン・4

2014-09-08 06:38:32 | 詩集・瑠璃の籠

落ちる穴の深さは
あなたがたの予想を
遙かに超えることでしょう

そのとき あなたがたが味わう
悲哀と 喪失感に
わたしは同情しません
当然の報いだからです

その人生を悲劇ととらえてはなりません
課題と思い 取り組んでいきなさい
孤独も 寒さも 貧しさも
珠玉のように あなたがたに寄り添うでしょう
その中で
心の中にある
感じる機能を高めてゆきなさい

何もかもは あなたがたが
嘘と盗みで着飾り
楽な人生ばかりを生きてきて
何も学んで来なかったことが
原因なのです

馬鹿と呼ばれようが
嘘つきとののしられようが
あなたがたは反発することはできません
そのとおりだからです

人は あなたがたを見て
人間の愚かさを
いやというほど思い知ることでしょう
わたしはセギン

真実で あなたがたの顔を洗うために
来たのです



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セギン・3

2014-09-07 06:34:35 | 詩集・瑠璃の籠

あなたがかぶっている他人の仮面の
その裏に
ぬるい血が流れていることに
あなたは気づいていません

ただ 無性に
人が うらやましく
人が ねたましく
人が 苦しいと感じる
泥玉のような重い感情塊が
あなたの胸に棲みつき
あなたは血のような無言を吐き続け
狂ったカナリアのように
うそを歌い続けながら
折れそうな背骨を
ひとつの叫びで貫いているのです

何で こ ん な に
つらいのか と

おまえなど嫌いだと言って
追い払った人を
愛していたことを
認めたくないがために
どれだけの心を殺しましたか

自分が悪かったと
言いたくないがために
どれだけの時を
裏切り続けてきましたか

嘘をつきとおすために
人から盗んで来た腰骨が痛む
おれはみんな嘘なのに
なぜおまえは嘘ではないんだと
叫 ん だ

愚か者よ

仮面の下のぬるい血が腐らぬ間に
わたしがそれをとってあげましょう
そしてあなたは認めなさい

すべては
愛していたから
やったことだと



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セギン・2

2014-09-01 06:25:54 | 詩集・瑠璃の籠

死の香りが
うすもののように
あなたがたに
かぶさるでしょう

当然のように
身につけていた
緑色のセーターが
枯れ草のように萎えて
消えて行く
その様子を
あなたがたは
呆然として
見ることになるでしょう

なぜなら
すべては
あなたがたが
他人から人生を盗んだからです

絶望は黒衣をまとい
静やかに訪れるでしょう
あなたがたは凍りついたように立ち尽くし
約束を果たせと言われる声を
厳かに聞くでしょう

だれも責めてはなりません
当然の報いと思い
受け入れなさい
虚偽でつくりあげた幻想の幸せは
あなたを包んでいた暖かな夢は
紙が水にとけていくように
消えていくでしょう
そしてあなたは
あなたの真実を見るでしょう

驚きあわててはなりません
そのときのために
心の準備をしておきなさい
自分の心の形のままに
真実が現実となって現れてくる姿に
驚いてはなりません いや
あなたがたはそのとき
やっと
生き別れになっていた本当の自分と出会うのです

わたしはセギン
すべての幸せを
正しい人の元に返すためにやって来たのです



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