西宮で過ごした小学生時代の思い出。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
メガネ・デビューを果たす前、私が最前列の席で板書写しに悪戦苦闘していたころの、ある日の出来事。
私のすぐうしろの席に座っていた女子が、前フリも無く、先生に直訴した。
「先生…、黒板が見えません。Dくんの頭が大きすぎて」
授業の冒頭、先生が本題に入ろうとされた直前の、一瞬の隙をついて発せられた一声だった。
クラスメートたちにも聞こえていて、教室内に笑いがおきた。
おまえは、突然何を言い出すのか…。
しかも、「黒板の字が見えません」ではなくて、「黒板が見えません」と言った。
意識的に、敢えてそう言っただろう。
だって、「頭が大きすぎて…」と言ったじゃないか。
私は、椅子に座ったまま、上半身をひねって振り向いた。
相手は満足そうに、ニコニコしている。
どうやら、ネタにされてしまったようである。
私の〝頭ネタ〟(大きさ編)は、卒業の日まで継続的に登場した。
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メガネ・デビューを果たす前、私が最前列の席で板書写しに悪戦苦闘していたころの、ある日の出来事。
私のすぐうしろの席に座っていた女子が、前フリも無く、先生に直訴した。
「先生…、黒板が見えません。Dくんの頭が大きすぎて」
授業の冒頭、先生が本題に入ろうとされた直前の、一瞬の隙をついて発せられた一声だった。
クラスメートたちにも聞こえていて、教室内に笑いがおきた。
おまえは、突然何を言い出すのか…。
しかも、「黒板の字が見えません」ではなくて、「黒板が見えません」と言った。
意識的に、敢えてそう言っただろう。
だって、「頭が大きすぎて…」と言ったじゃないか。
私は、椅子に座ったまま、上半身をひねって振り向いた。
相手は満足そうに、ニコニコしている。
どうやら、ネタにされてしまったようである。
私の〝頭ネタ〟(大きさ編)は、卒業の日まで継続的に登場した。