男所帯の我が家にも雛人形がある。手芸好きの方の手作り内裏雛である。普段は他の人形と一緒に人形ケースに収まっているが、やはりこの時期にはケースから躍り出て、主役として飾り棚の中央で存在感を示してくれる。

この季節になると、必ず聞こえてくる歌がある。 ♪あかりをつけましょ ぼんぼりに♪ と始まる、サトウハチロー・作詞、河村光陽・作曲の、「うれしいひなまつり」を知らない人はいないだろう。
ところが2番の歌詞 ♪お内裏さまと おひなさま 二人ならんで すまし顔♪ にいつも疑問を感じていた。お内裏さまとは、男雛と女雛の一対を指し、お内裏さまとおひなさまが二人ならんで・・・とは言わない。この疑問を払拭してくれたのが、昨年の3月3日の朝日新聞「うたの旅人」の記事だった。
作詞のサトウハチロー氏は最初の妻と離婚し、一男二女を引き取った翌年のひな祭りに、二人の娘に豪華なひな人形を贈った。その娘の喜ぶ顔を見て作ったのが「うれしいひなまつり」だったという。後に歌詞の間違いに気付いたハチロー氏は「この歌に関係する権利を全て買い取って、この歌を捨ててしまいたい」と言っていたという。しかし、彼の思惑とは裏腹にこのうれしいひなまつりは、日本人では知らない人がいないほど、彼の作品の中では最も良く歌われる歌のひとつになってしまった。そんなエピソードを知ってこの歌を歌うのも、また別の趣があるかもしれない。
この哀調あるメロディーは、何度も来日しているメキシコのコーラスグループ、トリオ・ロス・パンチョスが「哀れなみなしごたち」というタイトルで歌い、最近までメキシコの歌曲だと思われていたらしい。
一昨年、うれしいひなまつりの後に襲った東日本大震災時の大津波は、多くのみなしごを作ってしまった。あれから間もなく2年が経つ。彼らの悲しみは永遠に癒えないかもしれないが ♪着物を着かえて 帯しめて 今日は私も晴れ姿 春の弥生の このよき日 何よりうれしい ひなまつり♪ が来ることを願ってやまない。

この季節になると、必ず聞こえてくる歌がある。 ♪あかりをつけましょ ぼんぼりに♪ と始まる、サトウハチロー・作詞、河村光陽・作曲の、「うれしいひなまつり」を知らない人はいないだろう。
ところが2番の歌詞 ♪お内裏さまと おひなさま 二人ならんで すまし顔♪ にいつも疑問を感じていた。お内裏さまとは、男雛と女雛の一対を指し、お内裏さまとおひなさまが二人ならんで・・・とは言わない。この疑問を払拭してくれたのが、昨年の3月3日の朝日新聞「うたの旅人」の記事だった。
作詞のサトウハチロー氏は最初の妻と離婚し、一男二女を引き取った翌年のひな祭りに、二人の娘に豪華なひな人形を贈った。その娘の喜ぶ顔を見て作ったのが「うれしいひなまつり」だったという。後に歌詞の間違いに気付いたハチロー氏は「この歌に関係する権利を全て買い取って、この歌を捨ててしまいたい」と言っていたという。しかし、彼の思惑とは裏腹にこのうれしいひなまつりは、日本人では知らない人がいないほど、彼の作品の中では最も良く歌われる歌のひとつになってしまった。そんなエピソードを知ってこの歌を歌うのも、また別の趣があるかもしれない。
この哀調あるメロディーは、何度も来日しているメキシコのコーラスグループ、トリオ・ロス・パンチョスが「哀れなみなしごたち」というタイトルで歌い、最近までメキシコの歌曲だと思われていたらしい。
一昨年、うれしいひなまつりの後に襲った東日本大震災時の大津波は、多くのみなしごを作ってしまった。あれから間もなく2年が経つ。彼らの悲しみは永遠に癒えないかもしれないが ♪着物を着かえて 帯しめて 今日は私も晴れ姿 春の弥生の このよき日 何よりうれしい ひなまつり♪ が来ることを願ってやまない。