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令和最初の日曜日だった5月5日は、東京競馬場で3歳マイル王決定戦・第24回NHKマイルカップ(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が行われました。桜花賞との変則2冠に挑む⑦グランアレグリア、朝日杯FSを制した⑰アドマイヤマーズ、きさらぎ賞を快勝した③ダノンチェイサーの3強に加え、⑫ワイドファラオ&⑮ヴィッテルスバッハの「ニュージーランドトロフィー組」、④イベリス・⑩カテドラル・⑯トオヤトリセイトの「アーリントンカップ組」、⑭ハッピーアワー&⑥グルーヴィット「ファルコンステークス組」、2歳重賞2勝の⑬ファンタジスト、新潟2歳ステークス覇者⑱ケイデンスコール、朝日杯2着①クリノガウディー、シンザン記念優勝⑧ヴァルディゼールなどが参戦しました。
単勝の人気は、グランアレグリアが単勝1.5倍の圧倒的1番人気。アドマイヤマーズが2番人気(4.5倍)、ダノンチェイサー3番人気(10.0倍)。その後は、グルーヴィット、ヴィッテルスバッハ、ファンタジスト、カテドラル、⑧ヴァルディゼールと続きました。
スタートで⑫ワイドファラオが好ダッシュを見せるが、イベリス・②プールヴィル・クリノガウディーの3頭が先行争いを演じ、イベリスが前に出る。グランアレグリアは4番手を追走し、5番手にワイドファラオ、6番手ダノンチェイサー。7番手トオヤリトセイト、8番手にアドマイヤマーズ、9番手グルーヴィット、10番手ヴァルディゼール、外側11番手にファンタジスト。12番手に⑤マイネルフラップ、13番手カテドラル、14番手ケイデンスコール。後方勢はヴィッテルスバッハ・⑪ロードグラディオ・ハッピーアワーが15番手集団を形成し、⑨ミッキーブラックが単独最後方。
3,4コーナー中間を過ぎ、イベリスが軽快に飛ばし、ガウディーとヴィルが2,3番手、ファラオとトオヤリも2番手グループに加わる。その後ろでグラアレ・マーズ・チェイサーの人気上位3頭が並んでいる。グルーヴィットとファンタジストは中団グループ、ヴィッテルスは内ラチ沿いを走る。
4コーナーを回って直線コースに入り、イベリスがまだ先頭をひた走り、2番手からはクリノガウディー、プールヴィル、ワイドファラオ、トオヤリトセイトが接近。グランアレグリアは馬群から外に持ち出そうとするが、ダノンチェイサーと接触。アドマイヤマーズは大外から追い上げる。残り200mでトオヤリがわずかに先頭、内でファラオも食い下がる。さらにはカテドラルが馬群を突いて上昇し、外からマーズが一気に襲い掛かる。グランとチェイサーはちょっと伸びない。ゴール前でマーズが先頭、内からカテドラル、大外からケイデンスコールが伸びてきたが、先に抜け出したアドマイヤマーズが先頭でゴールイン!2歳王者アドマイヤマーズ、得意の距離で3歳マイル王に輝きました!
【NHKマイルカップ全着順】
1着⑰アドマイヤマーズ 1分32秒4
2着⑱ケイデンスコール 1/2馬身
3着⑩カテドラル ハナ差
4着③ダノンチェイサー 1馬身1/4
5着⑦グランアレグリア (4位入線後降着)
6着⑧ヴァルディゼール
7着⑭ハッピーアワー
8着⑯トオヤリトセイト
9着⑫ワイドファラオ
10着⑥グルーヴィット
11着⑤マイネルフラップ
12着②プールヴィル
13着⑬ファンタジスト
14着①クリノガウディー
15着⑮ヴィッテルスバッハ
16着④イベリス
17着⑨ミッキーブラック
18着⑪ロードグラディオ
払戻金
単勝 ⑰ 430円
複勝 ⑰ 210円 ⑱ 1,270円 ⑩ 750円
枠連 ⑻-⑻ 6,440円
馬連 ⑰-⑱ 17,200円
馬単 ⑰-⑱ 22,440円
ワイド ⑰-⑱ 3,480円
⑩-⑰ 1,840円
⑩-⑱ 12,620円
3連複 ⑩-⑰-⑱ 97,390円
3連単 ⑰-⑱-⑩ 410,680円
令和最初のGⅠレースは、単勝2番人気のアドマイヤマーズがゴール前差し切って優勝しました。2着には14番人気のケイデンスコール、3着には7番人気のカテドラルが入り、3連単で41万円台の高配当がつきました。桜花賞との変則2冠を狙ったグランアレグリアは4位、3番人気のダノンチェイサーは5位で入線しましたが、最後の直線でグランアレグリアが外側に斜行し、ダノンチェイサーの走行を妨害したため、チェイサーが4着に繰り上がり、グランは5着に降着となりました。
グランアレグリアに騎乗したクリストフ・ルメール騎手は、5月11日から26日の16日間(開催6日間)の騎乗停止処分。これにより、来週のヴィクトリアマイル、さらにはオークスと日本ダービーはアウト。オークスにはコントラチェック、ダービーにはサートゥルナーリアに騎乗予定でしたが、ダミアン・レーン騎手に乗り替わりとなりました。ダミアン騎手にとっては千載一遇のチャンスといえるけど、大舞台で人気馬を飛ばさないか心配だ。ルメール騎手は桜花賞、皐月賞、春の天皇賞とGⅠ3連勝中でしたが、ここで味噌をつけてしまいました。
勝ったアドマイヤマーズは、朝日杯FS以来のGⅠ2勝目で、重賞も通算3勝目。鞍上のミルコ・デムーロ騎手は、同レース初勝利で、今年のGⅠ初勝利。今年は重賞競走で1勝しか挙げられず、GⅠでも目立った活躍が見られませんでしたが、ここから巻き返せるか。マーズを管理する友道康夫厩舎は、2015年のクラリティスカイに次いでの同レース2勝目を挙げております。
デビューから4連勝で朝日杯FSを勝ち、最優秀2歳牡馬に選出されましたが、今年初戦の共同通信杯でダノンキングリーに敗れて2着、皐月賞では最内枠が影響して4着でした。それに2000mは長いのかなって思いました。前走から中2週での参戦となった今回、朝日杯で土をつけたグランアレグリアを返り討ちにしました。マイル戦は5戦5勝と勝率100%だから、今後もマイルが主戦となるでしょう。
来週は春の古馬女王決定戦・ヴィクトリアマイルが行われます。リスグラシュー、ディアドラ、アーモンドアイ不在の今年は、アメリカ遠征帰りのアエロリット、阪神牝馬ステークスを勝ったミッキーチャーム、2017年オークス馬・ソウルスターリング、おととしの2歳女王・ラッキーライラック、ベテランのレッツゴードンキ、東京新聞杯2着・レッドオルガ、プリモシーン、フロンテアクイーン、ノームコア、カンタービレ、サトノワルキューレなどが登録しています。