日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

史上初の無観客GⅠ開催!高松宮記念2020

2020年03月30日 | 競馬

世界中で猛威を奮っている新型コロナウイルスの影響により、今年7月に開催予定だった「東京五輪2020」の1年延期が決定。その直後に東京での感染者数が急増し、この週末は「外出自粛要請」が出されました。
競馬界でも新型コロナの感染拡大を受けており、ドバイ・メイダン競馬場での「ドバイワールドカップデー」が中止。ドバイターフでアーモンドアイに騎乗予定だったクリストフ・ルメール騎手は帰国後に2週間隔離されることになりました。
無観客開催が続いている中央競馬では、29日は中京競馬場で春のスプリント王決定戦・第50回高松宮記念(GⅠ・芝1200m 18頭立て)が行われました。スプリンターズステークス覇者⑨タワーオブロンドン、桜花賞馬⑧グランアレグリア、3年前の優勝馬⑫セイウンコウセイ、ダートGⅠのフェブラリーステークスを制した⑭モズアスコット、2018年マイルCS覇者①ステルヴィオ、ヴィクトリアマイルを勝った⑱ノームコアとGⅠ馬6頭の他に、オーシャンステークスを快勝した⑥ダノンスマッシュ、トーセンラー産駒⑩アイラブテーラー、スプリンターズステークスで2着⑯モズスーパーフレア、1400mが得意③ダイアトニック、シルクロードステークスを勝った②アウィルアウェイなどが参戦しました。


スタートで、ダノンスマッシュとグランアレグリアが少し遅れ気味に飛び出す。ダイアトニックがポンと飛び出すも、モズスーパーフレアが先手を奪う。セイウンコウセイが2番手に上がり、3番手集団にはダイアトニック・⑪クリノガウディー・⑤ラブカンプーと3頭が並び、内側6番手にステルヴィオ、外側7番手⑮ナックビーナス。中団グループには、ダノンスマッシュ、アウィルアウェイ、タワーオブロンドン、④ティーハーフ、ノームコアが控える。13番手に⑬ダイメイプリンセス、グランアレグリアは14番手を追走。15番手⑦グルーヴィット、16番手に⑰シヴァージ、モズアスコットが後方2番手、最後方のアイラブテーラーは大きく離されている。
3,4コーナー中間を過ぎて、モズフレが果敢に飛ばし、コウセイ2番手、ガウディー3番手、ナックが4番手。トニックは内側5番手、ダノスマは中団より前の位置、タワロンは外に持ち出し、アレグリアはまだ中団より後ろのポジション。桜花賞と阪神カップで見せた豪脚がまたも炸裂するか!?
4コーナーを回って最後の直線コースに入り、モズスーパーフレアが先頭で逃げ続ける。外からはセイウンコウセイとクリノガウディー、その内側からダイアトニックも追い上げる。タワーオブロンドンとダノンスマッシュは伸びを欠いているか?グランアレグリアは大外から一気に脚を伸ばしてきている。残り200mを切ってもモズフレが粘るが、外からガウディーが捕らえに掛かると、残り100mでモズフレとガウディーが並ぶ。その直後にトニックが間に挟まれて後退。ゴール前でアレグリアが強襲し、最後はモズフレ・トニック・ガウディー・アレグリアの4頭が並んだ状態でゴール!見た目ではクリノガウディーがわずかに優勢で、モズスーパーフレア2番手、グランアレグリアは3番手、ダイアトニック4番手に見えた。しかし、このレースは最後の直線でダイアトニックの進路が狭くなったことについて審議となった。


【高松宮記念 全着順】
1着⑯モズスーパーフレア  1分08秒7
2着⑧グランアレグリア    ハナ差
3着③ダイアトニック     アタマ差
4着⑪クリノガウディー    (1位降着)
5着⑰シヴァージ       2馬身
6着⑦グルーヴィット
7着⑫セイウンコウセイ
8着③ティーハーフ
9着①ステルヴィオ
10着⑥ダノンスマッシュ
11着②アウィルアウェイ
12着⑨タワーオブロンドン
13着⑭モズアスコット
14着⑮ナックビーナス
15着⑱ノームコア
16着⑤ラブカンプー
17着⑬ダイメイプリンセス
18着⑩アイラブテーラー

単勝 ⑯ 3,230円
複勝  ⑯ 810円  ⑧ 210円  ③ 290円
枠連  4⃣-8⃣ 2,300円
馬連  ⑧-⑯ 9,150円
馬単  ⑯-⑧ 26,540円
3連複 ③-⑧-⑯ 22,830円
3連単 ⑯-⑧-③ 217,720円
ワイド ⑧-⑯ 3,540円  ③-⑯ 3,770円  ③-⑧ 880円


JRAのGⅠレース史上初めての無観客開催となった高松宮記念は、写真判定でクリノガウディーが1位入線、モズスーパーフレアが2位、グランアレグリア3位、ダイアトニック4位という順位でしたが、長い審議の結果、クリノガウディーが内側に斜行し、ダイアトニックとモズスーパーフレアの走行を妨害したため、1位から4着に降着。モズスーパーフレアが繰り上がりで1着となり、GⅠ初制覇を果たしました。最終オッズで2番人気のグランアレグリアはハナ差の2着。3着のダイアトニックは、前走の阪急杯では加害馬でしたが、今回は被害馬となりました。
GⅠ競走での1位降着は、1991年の天皇賞秋のメジロマックイーン、2006年のエリザベス女王杯のカワカミプリンセス、2010年ジャパンカップのブエナビスタに続いて4度目。ガウディーの鞍上・和田竜二騎手は、4月11日から19日まで騎乗停止処分を受けることに。ガウディーは明らかに内側に寄れていて、トニックも結構不利受けていたから、降着は妥当と言えます。審議の結果が出るまで時間を要し、ガウディーの降着がわかったのは「みんなのKEIBA」の終了5秒前くらいでしたよ。
このレースを勝ったモズスーパーフレアは、単勝9番人気。クリノガウディーは15番人気で、ガウディーの降着がなかったら、単勝の払戻金は6,460円、3連単「⑪-⑯-⑧」で176万5,260円でした。

アレグリアと同じく2番人気だったダノンスマッシュは10着、スプリントGⅠ2連勝がかかっていた1番人気のタワーオブロンドンは12着と大敗。2頭とも全くいい所がありませんでした。宮記念電撃参戦のモズアスコットは13着。最下位のアイラブテーラーは、スタートから常にしんがりを走り続け、最後は先頭から13秒、17着から11秒も遅れてゴール。1200mで1分21秒もかかりました。

モズスーパーフレアは昨年のオーシャンステークス以来、2度目の重賞制覇。鞍上の松若風馬騎手はデビュー7年目で念願の初勝利。昨年秋のスプリンターズステークスでは残り50mまで先頭を走りながらも、タワーオブロンドンに差されて2着。あれから約半年が経ち、人馬共に昨年秋の雪辱を果たしました。
松若騎手は自分が所属する音無秀孝厩舎の馬でGⅠを勝ったんですが、無観客開催、繰り上がりでの形だから、素直に喜べない部分があると思います。次こそは大観衆の前で勝てることを願っています。



来週は阪神競馬場で大阪杯が行われます。中山記念を勝ったダノンキングリー、AJCCを勝ったブラストワンピース、京都記念を勝ったクロノジェネシス、GⅠ2勝のラッキーライラック、復活を目指す元ダービー馬・ワグネリアンなどが登録しています。GⅠの無観客開催はいつまで続くんでしょうか。


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