日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

豪腕ムーアが混戦を断つ!ヴェラアズールがジャパンカップ制覇!

2022年11月27日 | 競馬

日本初の国際交流競走・第42回ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m 18頭立て)が27日、東京競馬場で行われました。今年のドバイシーマクラシック覇者⑮シャフリヤール、エリザベス女王杯から中1週での挑戦⑧デアリングタクト、2021年オークス馬⑰ユーバーレーベン、秋の天皇賞3着⑭ダノンベルーガ、京都大賞典優勝⑥ヴェラアズール、鳴尾記念で復活勝利③ヴェルトライゼンデ、地方・岩手競馬所属⑯リッジマンらが参戦。海外からは、2年連続出走⑤グランドグローリー(フランス)、ニエル賞でドウデュースを破った①シムカミル(フランス)、パリ大賞典優勝②オネスト(フランス)、5連勝中の⑦テュネス(ドイツ)の4頭が参戦しました。


単勝の人気は、1番人気がシャフリヤール(3.4倍)、2番人気ダノンベルーガ(4.2倍)、3番人気ヴェラアズール(4.5倍)、4番人気ヴェルトライゼンデ(9.5倍)まで10倍以下。その後はデアリングタクト、オネスト、テュネス、⑧テーオーロイヤル、⑱ボッケリーニと続きました。

正面スタンド前でのスタートで、⑫シャドウディーヴァが少し遅れ、オネストがポンと飛び出す。先行争いで⑨ユニコーンライオンが先手を奪い、ハーツイストワール2番手、テーオーロイヤルやダノンベルーガも先団につける。ヴェルトライゼンデは中団より前、シャフリヤールとデアリングタクト、オネストは中団馬群につけて、ヴェラアズールは後方5番手あたりでスタンド前を通過。
18頭がほぼ一団の状態で1コーナーを回り、2コーナーから向正面に入るところで、ユニコーンライオン先頭、2番手ハーツイストワール、3,4番手にテーオーロイヤルとシムカミルが並ぶ。5番手ヴェルトライゼンデ、6番手ボッケリーニ、内側にオネスト、真ん中にカラテ。ヴェラアズールは中団9番手に浮上。10番手グループには④トラストケンシン・デアリングタクト・グランドグローリー・ダノンベルーガの4頭が固まっている。14番手ユーバーレーベン、15番手シャフリヤール、16番手テュネス、17番手シャドウディーヴァ、リッジマンが最後方を追走。
3コーナーに差し掛かって、また17頭が一塊に。ユニコーンがゆったりとした流れで逃げ、イストワールが2番手、ロイヤル3番手、ボッケ4番手、ヴェルトラ6番手、ユーバーが中団まで押し上げ、シャフリとダノベル、ヴェラとデアタクはまだ中団待機。
4コーナーを過ぎて、勝負は最後の直線へ。残り400mでハーツイストワールが逃げるユニコーンライオンをかわして先頭に躍り出るが、ボッケリーニとダノンベルーガも接近する。ヴェルトライゼンデが内側に入り、オネストが最内を突いて上がって来る。残り300mで今度はダノベルが先頭、ヴェルトラも内から脚を伸ばす。さらに外からシャフリヤールもやってきた。後続からはヴェラアズールとデアリングタクトも襲い掛かる。残り100mでヴェルトラとシャフリの2頭が並び、ダノベル3番手。しかし、ヴェラがヴェルトラとシャフリの間に突っ込んで、ゴール前抜け出してFINISH!ヴェラアズールが混戦を制してGⅠ初制覇!



【ジャパンカップ 全着順】
1着⑥ヴェラアズール    2分23秒6
2着⑮シャフリヤール     3/4馬身
3着③ヴェルトライゼンデ   クビ差
4着⑧デアリングタクト    1/2馬身
5着⑭ダノンベルーガ     2馬身1/2
6着⑤グランドグローリー
7着②オネスト 
8着⑪カラテ
9着⑦テュネス
10着⑰ユーバーレーベン 
11着⑩ハーツイストワール
12着⑫シャドウディーヴァ
13着④トラストケンシン 
14着⑬テーオーロイヤル 
15着①シムカミル 
16着⑨ユニコーンライオン
17着⑱ボッケリーニ 
18着⑯リッジマン 

【払戻金】
単勝 ⑥ 450円
複勝 ⑥ 160円  ⑮ 140円  ③ 240円
枠連 3⃣-7⃣ 470円
馬連 ⑥-⑮ 940円
馬単 ⑥-⑮ 1,920円
ワイド ⑥-⑮ 380円  ③-⑥ 560円  ③-⑮ 530円
3連複 ③-⑥-⑮ 2,360円
3連単 ⑥-⑮-③ 9,850円


2022年の東京競馬のフィナーレを飾る一戦は、単勝3番人気のヴェラアズールが、ゴール前でシャフリヤールとヴェルトライゼンデを差し切って優勝。1番人気のシャフリヤールは外から追い込むも2着、ヴェルトライゼンデは最内に入って3着。エリザベス女王杯から中1週で挑んだデアリングタクトが4着、2番人気のダノンベルーガは、ゴール前で不利を受けてしまい5着。シャフリヤールが内側に斜行→ダノベル鞍上の川田将雅騎手が立ち上がり、馬も後退。シャフリ鞍上のクリスチャン・デムーロ騎手は、12月10日から18日までの9日間騎乗停止処分。その前の週も不注意騎乗で12月2日&3日の2日間の騎乗停止処分を受けており、合わせて3週間も騎乗できなくなりました。
海外勢では、グランドグローリーの6着が最高。2年連続で外国馬最先着となりました。ルメール騎手が乗ったオネストは7着、ドイツのテュネス9着、シムカミルは15着に終わりました。

ヴェラアズールは前走の京都大賞典に続いての重賞2連勝。自身3連勝でGⅠ初制覇を果たしました。鞍上のライアン・ムーア騎手は、2013年のジェンティルドンナ以来となるJC2勝目。日本のGⅠ競走は2019年の朝日杯FS以来、3年ぶり9勝目。渡辺薫彦調教師は厩舎稼業7年目でGⅠ初勝利、エイシンフラッシュ産駒もこれがGⅠ初勝利となりました。
ヴェラアズールは4コーナーのところでは中団馬群の中にいたんですが、ラストの直線では馬群の狭い所から追い上げ、残り100mでダノンベルーガを内からかわし、ゴール前でシャフリヤールとヴェルトライゼンデの間を割って抜け出しました。久しぶりにムーア騎手の豪腕ぶりが発揮されましたね。
デビュー前は1歳時に左足を骨折、その後も骨瘤などのケガが相次ぎ、デビューしたのが3歳春。コントレイルやデアリングタクトの同世代が活躍する中、ダートをずっと走り続け、5歳になって芝で覚醒しました。ヴェラアズールの他にも、屈腱炎から復活したヴェルトライゼンデが3着、繋靭帯炎を克服したデアリングタクトも4着と健闘し、5歳世代が掲示板内に入りました。「コントレイル世代は弱い」と言われてるけど、そんなに弱いわけでもないし、まだまだ頑張ってると思います。






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