19日から始まった福岡ソフトバンクホークスVS埼玉西武ライオンズの首位攻防3連戦、第1ラウンドはホークス打線が細かくつないで11-4と西武に快勝。ホークスはこれで5連勝となり、ゲーム差も2.5に縮まりました。迎えた20日の第2戦は、ソフトバンクが杉内俊哉、西武は野上亮磨が先発。試合は前日の派手なお祭り野球から一転して息が詰まりそうな展開に…。そして秋山幸二監督と渡辺久信監督の同僚だったあの大ベテラン投手が、1軍のマウンドに戻ってきました。
20日のスタメン
1(遊)川崎宗則
2(二)本多雄一
3(左)オーティズ
4(一)小久保裕紀
5(右)多村仁志
6(指)松中信彦
7(三)松田宣浩
8(中)長谷川勇也
9(捕)田上秀則
(投)杉内俊哉
前回の試合で代打2ランを放った松中が、ペタジーニに代わって6番DHで先発出場です。
ホークス先発・杉内は、初回に先頭の片岡に甘く入ったストレートを狙われ、レフトへあわや先頭打者ホームランを浴びるかと思われましたが、オーティズがフェンス手前でキャッチ。その後は後続を打ち取り無失点と好スタートを切ります。2回には中島をスライダーで三振に仕留めると、1死1塁でフェルナンデスを3塁ゴロ併殺打に打ち取り0点。3回も3者凡退に抑え、序盤3イニングは危なげないピッチングを見せました。
ここ最近好調気味の打線は、杉内を援護したいところなんですが、西武先発・野上の前に2イニング連続で3者凡退と苦しい立ち上がり。3回に長谷川がチーム初安打となるレフト前ヒットを放つと、田上がセンター頭上を越える2塁打で1死2,3塁と先制のチャンス。しかし、川崎が空振り三振、本多は1塁ゴロに倒れて2者残塁。ファンの歓声もため息に変わってしまったのでした。
中盤に入り、杉内が4回に阿部と栗山、5回にブラウンと坂田から三振を奪い、前半を終えて2安打・6奪三振・無失点の好投が続きます。5回裏、ホークスは先頭の松田の2塁ゴロを西武2塁手・片岡がお手玉してエラー。長谷川犠打で1死2塁の場面で、田上が野上の初球を弾き返してレフト前ヒット、2塁から松田が一気にホームインしてホークスが1点を先制!ようやく試合の均衡が破れた!
1点リードの7回、ホークスは先頭の松田が野上のチェンジアップを振りぬくと、打球はレフトスタンドに突き刺さるソロ本塁打!松田の一発で2点目が入ると、田上が3本目のヒットを放ったところで西武先発・野上が降板。2番手で登板するのは、今年47歳、プロ29年目の大ベテラン工藤公康!これが今季初登板となる工藤投手は、最初の相手である川崎を四球で歩かせてしまいますが、本多を打ち取り2アウト。2死1,2塁の場面で、ホークスベンチが動き出し、ペタジーニを代打で投入。セリーグでも顔を合わせ、巨人でチームメイトだった「ペタVS工藤」の対決は、遊撃ゴロで工藤の勝ち。工藤はベテランの投球でホークスの追加点を阻止したのでした。
6回まで無失点の好投が続く杉内は、7回に2死から中島にヒットを許すも後続を打ち取れば、8回は先頭のフェルナンデスにライト前ヒットを浴びるも2者連続三振&内野ゴロで西武の反撃を許さず。そして9回は3者凡退、最後の打者・栗山を3球三振に仕留めて試合終了!杉内が最後まで西武打線を抑えて完封、ソフトバンクが2-0で西武に連勝しました!
パシフィック・リーグ公式戦 2010/07/20(火)
ソフトバンク-西 武 14回戦
(西武9勝5敗、ヤフードーム、18:04、35702人)
L 000 000 000 0
H 000 010 10X 2
【投手】
(西)野上、工藤、長田-細川
(ソ)杉内-田上
【責任投手】
(勝)杉内18試合12勝4敗
(敗)野上21試合1勝1敗
【本塁打】
(ソ)松田10号ソロ(7回、野上)
ホークスがまたも勝って今季初の6連勝!本当に勢いが止まりません!4回まで杉内と野上の投手戦が続いたんですが、5回にホークスが相手のエラーを突き、田上のレフト前タイムリーで1点を先制。7回には松田のソロホームランで追加点が入りました。投げては杉内が9回まで投げきって西武打線を散発の4安打に抑えて完封!2日連続の獅子狩り成功で西武との3連戦を勝ち越して決め、首位とのゲーム差を1.5差に縮まりました。さあレオの尻尾が見えてきたぞ~。
先発の杉内は、9回まで打者30人に対して116球、被安打4・10奪三振・無四球・無失点の内容、今季3度目の完封勝利で今季12勝目!和田と並んで最多勝ランキングトップタイに躍り出ました。ヒットのランナーを出しながらも2塁を踏ませず、ピンチらしいピンチも一切無し。試合後のコメントでは「連勝を止めなくて良かった」とチームの勝利に一安心。エースが自身の連敗&チームの連勝を止めてしまったら、相当痛いと思いますよ。
打線のほうは7安打と連続2ケタ安打がストップ。先制打を放った田上は、チーム唯一の3安打猛打賞をマーク。守備でも杉内の完封勝ちに貢献しました。7回に10号ホームランを打った松田は、2年ぶりに2ケタ本塁打到達。前の打席ではエラーで出塁して先制点のホームを踏み、ホークスの2得点に全て絡みました。ここ最近の5試合で3本塁打と絶好調。まさに恐怖の下位打者です。
この日はプロ29年目、47歳の工藤公康投手が西武の2番手として登場。秋山監督とともに西武の黄金時代を築き上げ、福岡ダイエーに移籍後もチームを支えた功労者にファンからの拍手が沸き起こりました。今季初登板が「西武VSホークス」戦というところに運命を感じたのは私だけじゃないと思います。48歳の秋山さんも「元気だなあ」と感心しきり。工藤投手がどこまで続けられるかわからないけど、現役引退を表明したらパリーグの一時代が終わりそうな気がします。
6連勝で西武を猛追するホークス、前半戦ラストゲームとなる21日の予告先発は、ソフトバンクが小椋真介、西武は平野将光が予告先発。7連勝で0.5差に肉薄するか、2.5差に拡がるかは、小椋の出来次第です。2日休んでるSBMの中継ぎトリオが動員されるかもしれませんな。鷹の祭典最終日は、ホークス7連勝で最高のフィナーレになることを期待したいと思います。