2018年の3歳牡馬クラシック開幕戦・第78回皐月賞(GⅠ・芝2000m 16頭立て)が15日、中山競馬場で行なわれました。デビュー4戦4勝のダノンプレミアムが不在のこのレース、スプリングステークスを勝った⑮ステルヴィオ、弥生賞2着②ワグネリアン、共同通信杯から直行の⑨オウケンムーン、ビートたけしが名付け親⑤キタノコマンドール、ホープフルステークス覇者①タイムフライヤー、オルフェーヴル産駒⑦エポカドーロ、京成杯を勝った⑩ジェネラーレウーノ、③ジャンダルム、⑫グレイル、⑥アイトーンなどが参戦しました。
単勝のオッズは、ワグネリアンが1番人気で3.5倍、ステルヴィオが2番人気で3.7倍。3番人気はキタノコマンドール(6.3倍)、4番人気ジャンダルム(9.6倍)、5番人気オウケンムーン(9.7倍)まで10倍を切り、その後はタイムフライヤー、エポカド-ロ、ジェネラーレウーノ、⑭サンリヴァル、グレイルと続きました。
スタートでジャンダルムとグレイルが少し遅れ気味。ワグネリアン、ステルヴィオ、キタノコマンドールは良い飛び出しを見せる。正面スタンド前の先行争いで、アイトーン、ジェネラーレウーノ、エポカドーロ、⑯ジュンヴァルロの4頭が先手を主張。タイムフライヤーとワグネリアンの1枠2頭、キタノコマンドールは中団馬群に位置取り、ステルヴィオとジャンダルムは12~14番手あたり、オウケンムーンは後方でスタンド前を通過した。
1コーナーを過ぎたところで、アイトーン、ジェネラーレウーノ、ジュンヴァルロの3頭が後続を大きく引き離す。4番手にエポカドーロ、その後ろの5,6番手のところにサンリヴァルと⑧ケイティクレバーが並んでいる。7番手⑪マイネルファンロン、内側8番手④スリーヘリオス、真ん中9番手タイムフライヤー、外側10番手⑬ダブルシャープ。11番手オウケンムーン、12番手ジャンダルム、ワグネリアンは13番手を追走。14番手グレイル、15番手ステルヴィオ、キタノコマンドールが最後方で脚を溜めている。
アイトーン・ジェネラーレ・ヴァルロの先頭グループは、前半1000mを59秒2で通過し、3コーナーを過ぎてもまだ後続とは大差。ゴールまで残り600mのところで、アイトーン先頭、ジェネラーレが2番手、ヴァルロ3番手。後続勢はエポカ4番手、ケンムー中団馬群の内側、ワグネリとコマンドールは大外に回し、ステルヴィオとダルムはまだ後ろのポジション。
4コーナーを回り、最後の直線コースに入っても、アイトーンとジェネラーレウーノが止まらない。ゴール残り200mを切り、ジェネラーレが先頭に立ち、3番手からエポカドーロ、4番手からサンリヴァルが追い上げる。ステルヴィオとワグネリアン、キタノコマンドールも外から追い込んでくるが、前に追いつくのは厳しいか?ラスト100mで、エポカがジェネラーレとアイトーンをまとめて捕らえ、リヴァルが2番手に上がるも、エポカドーロが先頭でゴールイン!ステルヴィオとキタノコマンドールは3着争いか?ワグネリアンは7番手まで。
皐月賞 全着順&払戻金
1着⑦エポカドーロ 2分00秒8
2着⑭サンリヴァル 2馬身
3着⑩ジェネラーレウーノ 1馬身3/4
4着⑮ステルヴィオ クビ
5着⑤キタノコマンドール ハナ
6着⑫グレイル
7着②ワグネリアン
8着⑥アイトーン
9着③ジャンダルム
10着①タイムフライヤー
11着⑧ケイティクレバー
12着⑨オウケンムーン
13着⑪マイネルファンロン
14着⑬ダブルシャープ
15着⑯ジュンヴァルロ
16着④スリーヘリオス
単勝 ⑦ 1,450円
複勝 ⑦ 430円 ⑭ 580円 ⑩ 530円
枠連 4⃣-7⃣ 9,520円
馬連 ⑦-⑭ 12,880円
馬単 ⑦-⑭ 23,570円
ワイド ⑦-⑭ 3,250円 ⑦-⑩ 3,010円 ⑩-⑭ 4,290円
3連複 ⑦-⑩-⑭ 53,410円
3連単 ⑦-⑭-⑩ 372,080円
混戦ムードの皐月賞は、序盤からアイトーン、ジェネラーレウーノ、ジュンヴァルロの先行勢が飛ばす展開で進みましたが、ラストの直線でエポカドーロが差し切って優勝しました。2着にはサンリヴァル、先行策のジェネラーレウーノが3着と健闘。7番人気、9番人気、8番人気と伏兵勢が上位に入り、3連単で37万円台の高配当となりました。サンリヴァルとジェネラーレは中山2000mの経験が活きたなぁって思います。2番人気のステルヴィオは4着、3番人気のキタノコマンドールは5着。共に上がり3ハロンのタイムが34.8秒でした。1番人気のワグネリアンは7着。4番人気のオウケンムーンも12着、GⅠ馬のタイムフライヤーも10着。有力勢はみんな後ろに行き過ぎた…。
優勝したエポカドーロは、キャリア5戦目で重賞初制覇。栗東・藤原英昭厩舎に所属し、父・オルフェーヴル、母・ダイワパッションという血統。オルフェーヴルは2011年の皐月賞を勝っており、史上10組目の親子制覇となります。オルフェ産駒にとっても初のクラシック制覇です。2年ぶりのGⅠタイトルを獲得した戸崎圭太騎手はクラシック競走初勝利、管理する藤原調教師は皐月賞初勝利です。
前走のスプリングステークスはステルヴィオの強襲に遭いながらもハナ差の2着。この日は前の3頭が飛ばす中、大きく離れた4番手を終始キープ。直線でギアを上げると、残り100mで先頭に浮上。突き抜ける末脚で2着に2馬身差の快勝を収めました。展開もそうだったけど、稍重の馬場も味方につけましたな。レース前、「道悪ならステイゴールド系が来るかも」と思っていたから、その予感が的中しました。
先週の桜花賞では、ロードカナロア産駒のアーモンドアイが勝ち、今週はオルフェ産駒の馬が優勝。2週続けて種牡馬1年目の馬がクラシックを勝つ結果となりました。皐月賞で伏兵勢が独占し、人気馬総崩れ。次のダービーでは、皐月賞組に加え、今回未出走のダノンプレミアムとブラストワンピースも参戦してくるし、別路線組も出てくるから、皐月以上の大混戦になるかもしれません。エポカドーロは2冠達成できるでしょうか?
来週からは春の東京&京都開催が開幕。22日は東京競馬場でオークストライアルのフローラステークス、京都競馬場では読売マイラーズカップが行われます。
フローラステークスは、クイーンカップ4着のオハナ、チューリップ賞4着のサラキア、3戦2勝サトノワルキューレ、フラワーカップ3着・ノームコア、ミモザ賞を勝ったレッドベルローズ、オルフェーヴル産駒のラブラブラブ、福島で2戦2勝のレーツェル、デュッセルドルフなどが登録。オークスの優先出走権が与えられるのは2着まで。
マイラーズカップは、エアスピネル、サングレーザー、グァンチャーレ、ロジクライ、ブラックムーン、ダッシングブレイズ、モズアスコットが出走予定です。