4月最初の日曜日だった3日は、阪神競馬場で産経大阪杯&ダービー卿チャレンジトロフィーのW重賞が行われました。大阪杯は天皇賞をはじめ安田記念と宝塚記念の古馬GI戦線を占う一戦、土曜日に重賞2連勝を収めた福永祐一騎手は、この日も重賞勝ちなるか?
阪神のこの日のメイン競走・第55回産経大阪杯(GⅡ・芝2000m)は15頭で争われ、2010年のダービー馬⑮エイシンフラッシュ、NHKマイルカップの勝ち馬⑩ダノンシャンティ、2009年にグランプリ春秋連覇を果たした⑦ドリームジャーニー、2008年皐月賞馬⑤キャプテントゥーレのGI馬4頭が参戦。GIホース以外にも、⑧ヒルノダムール、②リディル、⑬ダークシャドウと言った強力な4歳世代がGI戦線の生き残りをかけて出走しました。
スタートでドリームジャーニーがやや遅れ、⑥トーホウアランとヒルノダムールに挟まれました。注目の先行争いで、好スタートを見せたキャプテントゥーレが先手を奪い、トーホウアランが2番手、リディルは一旦バランスを崩しかけるも持ちこたえて4番手、ダムールやエイシンフラッシュなどの有力勢は中団から後ろの位置で1コーナーを回りました。縦長の状態で向正面に入り、キャプテントゥーレがマイペースに持ち込み、トーホウアラン2番手。リディル・③ミッキードリーム・⑪ナニワトモアレの3頭が3番手集団を形成。7番手の位置にヒルノダムールがいて、その後ろの8番手に⑭ダイワファルコンが追走。後方にはダークシャドウ11番手、エイシンフラッシュ12番手、ドリジャニは後方2番手、ダノンシャンティは3馬身離れて最後方。
内回り3コーナーに差し掛かり、キャプテントゥーレとトーホウアランの先頭集団が後続を離し、3番手争いではミッキードリームが少し前に出て、ナニワトモアレ後退。外から⑫オペラブラーボ、ダイワファルコンが接近。ダムールはまだ中団の最内、フラッシュは馬群の中、ドリームジャーニーは大外に持ち出して4コーナーから最後の直線へ。キャプテンが一気に突き放してラストスパートに入るが、ヒルノダムールが猛追し、リディルをかわして2番手に上がる。外からエイシンフラッシュとダークシャドウが襲いかかる!残り100mでヒルノダムールが先頭に立つが、ダークシャドウが一気に迫り、最後はダムールとシャドウが並んでゴール!ダムールが内で粘ったか?それともダークシャドウが最後捕らえ、福永祐一重賞V3か?
2頭の際どい接戦となったこのレース、写真判定の結果、ヒルノダムールがハナ差で制しました。ダークシャドウは追い上げ及ばず2着に敗れ、鞍上の福永祐一騎手は重賞3連勝ならず。ダービー馬のエイシンフラッシュは3着、4着のダノンシャンティまでが4歳馬が独占。改めて4歳世代の層の厚さを証明しました。道中逃げ続けたキャプテントゥーレは5着、ドリームジャーニーは9着に終わりました。
ヒルノダムールは9度目の重賞挑戦にして、悲願の初制覇。自身の勝利は昨年の若駒ステークス以来1年2か月ぶりでこれが通算3勝目となります。初重賞のラジオNIKKEI杯2歳ステークスで4着、皐月賞や鳴尾記念、日経新春杯で2着3回と重賞初勝利まであと一歩のところまで迫りながらも、なかなか勝ちきれませんでした。9度目となった今回の大阪杯では、ダークシャドウに最後並ばれ、また2着かと思われましたが、鼻差で粘り勝ち。初タイトルを獲るまでかなりの時間がかかりましたね。いや~おめでとう。次はGIタイトルを獲れるように頑張ってもらいたいところです。
さて、この日は最終レースにマイル重賞・ダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)があり、③ブリッツェンがスタートから飛び出し、ゴール前では⑤ライブコンサート、④キョウエイストーム、⑩スマートステージが迫りましたが、ブリッツェンがハナ差で逃げ切り勝ち。昇級初戦でいきなり重賞挑戦でしたが、見事に初重賞初勝利を飾りました。これで自身も2連勝、マイル戦線の中心馬に成長できるでしょうか?
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