サッカーの国際親善試合「オランダ代表VS日本代表」戦が、日本時間16日夜・ベルギーのゲンクにある「クリスタル・アレナ」で行われました。10月の北欧遠征で連敗を喫したザックJAPAN、今回のヨーロッパ遠征は来年のブラジルW杯に出場するオランダとベルギーに挑みます。初戦の対戦相手であるオランダとは、2009年の親善試合の時は0-3、前回の南アフリカW杯の時は0-1と敗れております。3度目の対戦となる今回の試合、日本はオランダからゴールを奪えたのか?
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GK 12 西川周作
DF 15 今野泰幸
DF 5 長友佑都
DF 2 内田篤人
DF 22 吉田麻也
MF 17 長谷部誠
MF 4 本田圭佑
MF 16 山口螢
FW 8 清武弘嗣
FW 9 岡崎慎司
FW 18 大迫勇也
この日は川島永嗣、柿谷曜一朗、香川真司、遠藤保仁といった主力がスタメンから外れ、GKには西川が入り、山口・大迫の東アジアカップ優勝メンバーが先発入りしました。
日本ボールで始まった前半、開始2分に中盤で山口が相手に倒されてでFKを獲得。ゴールほぼ正面でのFKを本田が直接狙うも大きく外れる。前半5分、左サイドで清武がグラウンダーで折り返すと、山口がシュートを狙うも枠を捉える事が出来ません。さらに6分、長谷部→長友クロス→岡崎が合わせるもダメ。立て続けに決定機を作りながらもゴールが生まれず。
前半12分、オランダは中盤のストロートマンがロングパスを入れると、内田が頭でうまくクリアできず、ボールはファン・デル・ファールトに渡り、最後はふわりと浮かせてゴール。内田のミスにより、先制点を奪われます。この1点でペースを握ったオランダは、20分に左サイドのレンスのクロス→ロッベンが頭で合わせるも、わずかにバーの上。さらに23分、レンスが左サイドを突破するが、ペナルティエリア内で内田が足を伸ばしてクリア。34分、右サイドにいたロッベンがペナルティエリア手前から左足ミドルを放つが、GK西川が横っ跳びでセーブ。そして38分、左サイドのファン・デル・ファールトのパスを受けたロッベンが、右サイドからドリブルで日本DFをかわし、最後は左足で技ありのシュートを決めて見せた!ロッベンのビューティフルゴールでオランダが2-0とリードを拡げます。
2点も奪われた日本は前半44分、吉田の縦パス→長谷部がドリブルで持ち込んでから前線の大迫へスルーパス。これを大迫が右足ワンタッチで流し込んだ!日本が前半アディショナルタイム直前に1点を返しました。
後半、日本は香川と遠藤の2人を開始から投入。すると後半5分、右サイドの本田の浮き球パス→ゴール前に飛び込んできた香川が胸トラップを見せるも、シュートはGKに押さえられる。8分には遠藤→香川→遠藤と繋ぎ、遠藤のパスを受けた本田がPA手前から左足を振り抜くも、ボールはバーに弾かれて同点ならず。後半11分には香川が右足ミドルを狙うも、わずかにゴール右に逸れる。迎えた後半15分、右サイドで内田→香川→本田と細かくパスを回し、内田の縦パス→大迫が落とし、本田の左足シュートがゴール右隅に吸い込まれる!エース・本田のゴールで2-2の同点に追い付きます!
同点で流れに乗った日本は、後半21分にカウンターを仕掛け、右サイドで内田がドリブルで上がり、内田のパスを受けた香川がドリブルで持ち込んでから左足シュート。しかし、GKのファインセーブに阻まれて勝ち越しならず。その直後の右ショートコーナーでは、香川がふわりとボールを浮かせたが、ゴール前で混戦となり、シュート打ちきれない。後半28分、大迫→柿谷、長友→酒井高徳が投入。後半33分、香川が前線の柿谷にスルーパス→柿谷のシュートは右に外れる。絶好のチャンスでなぜ外すんだ!!その後もオランダ陣内を攻め込んだ日本でしたが、勝ち越し点を奪えずタイムアップ。試合は2-2の引き分けに終わりました。
ザックJAPANの試練の欧州遠征の初戦・オランダ戦は、序盤に先制点を許したり、オランダ司令塔・ロッベンのゴールもあり、さすがにお手上げかと思われました。しかし、前半終了前に大迫選手の反撃弾で1点を返し、後半15分に本田選手の同点弾で2点のビハインドを追いついてみせました。試合前は「どうせ負ける」と思いましたが、前回W杯の準優勝国を相手に引き分けに持ち込むという大健闘。特に後半に至っては、日本が何度もオランダゴールを脅かしていました。香川選手のミドル、柿谷選手のシュートが決まっていれば、逆転で勝っていたのになあ。
オランダはエースのファンペルシー、スナイデルを欠きながらも、ファンデルファールトやロッベンが決めた辺りは、選手層が厚いなあと思いました。でも、楽勝と思われていた相手に勝ちきれなかったのは、オランダからしたら痛いでしょうね。今回は日本の内容が良かったけど、来年のブラジルW杯で対戦する機会があったら、絶対完敗すると思う。
この試合では、大迫勇也選手が奮闘。前半に試合の流れを変えるゴールを奪い、後半にはポストプレーで本田選手の同点ゴールをアシスト。後半28分までプレーして、1ゴール1アシストの活躍で先発起用に応えました。ライバルの柿谷選手がなかなか期待に応えられないのに対し、大迫選手が強豪相手に結果を出したから、大迫選手がレギュラーを奪取しそうな予感がします。
オランダ相手に健闘を見せたザックJAPAN、金星とはならなかったけど、今回の試合をきっかけにチームの状態が上向きになる事を期待したいです。次戦はブリュッセルでFIFAランク5位のベルギーと対戦。今年最後の試合となる一戦で、オランダ戦と同様に互角の勝負ができればいいんですが…。