競馬の世界最高峰レース・第92回凱旋門賞が現地時間6日、フランスのロンシャン競馬場で行われました。日本から参戦した⑥オルフェーヴルと⑭キズナに日本勢初の凱旋門賞制覇の期待がかかりましたが…。
直前の単勝の上位人気は、オルフェーヴルが単勝3.2倍で1番人気に支持され、2番人気に無敗の3歳牝馬⑱トレヴ(6.6倍)、キズナは3番人気(8.1倍)。4番人気以降はフランスダービー馬⑰アンテロ、⑮ルーラーオブザワールド、5連勝中の⑪リーディングライトと続きました。
注目のスタートは、オルフェーヴルは好スタートを切り、キズナはすぐに後方に下げる。先行争いでは⑦ゴーイングサムウェア、ルーラーオブザワールドが先行策を取る中、⑬ペンライトパビリオンと④ジョシュアツリーが先頭でレースを引っ張る。3番手に⑫オコヴァンゴとゴーイングサムウェア、アンテロがいて、6番手グループに⑩フリントシャー、ルーラーがいて、オルフェは中団の位置で追走し、その後ろにトレヴが控えている。一方のキズナはまだ後方2番手で足を溜めている。
3コーナーの下り坂に入り、ジョシュアが単独先頭に立ち、オコヴァンゴが2番手、アンテロが4番手まで上がって来た。ロンシャン名物フォルスストレートでトレヴが外から一気に上がって来て、それを追うかの様にキズナも徐々に進出し、オルフェーヴルと並んでいる。オルフェは馬群から抜け出せないか?4コーナーから最後の直線に差し掛かり、残り400mでトレヴが早くも先頭に躍り出て独走態勢に入る。オルフェーヴルが2番手に進出し、キズナが大外から追い込もうとするが、その差がなかなか縮まらず、逆に離される。オルフェはアンテロと2番手争い、キズナは万事休す。先頭を行くトレヴは後続を突き放してそのままゴールイン!オルフェーヴルは2着、アンテロが3着、キズナは4着でゴールしました…。
凱旋門賞全着順
1着⑱トレヴ
2着⑥オルフェーヴル
3着⑰アンテロ
4着⑭キズナ
5着⑬ペンライパビリオン
6着③アルカジーム
7着⑮ルーラーオブザワールド
8着⑩フリントシャー
9着⑦ゴーイングサムウェア
10着⑤ミアンドル
11着⑯サハワール
12着⑪リーディングライト
13着④ジョシュアツリー
14着⑫オコヴァンゴ
15着⑨ピリカ
16着①ベリーナイスネーム
17着⑧ハヤランダ
今年の凱旋門賞は、無敗のフランス3歳牝馬・トレヴが優勝で幕を閉じました。フォルスストレートで追い出しにかかると、直線残り300mで抜け出し、最後は2着に5馬身差の圧勝でした。3歳牝馬で無敗で凱旋門賞を勝ったのは、2008年のザルカヴァ以来となります。これでトレヴは5戦5勝。騎乗予定だったデットーり騎手が骨折し、ジャルネ騎手に乗り変わった時は「こりゃ厳しいんないの?」と思っていましたが、それでも他馬を寄せ付けなかった。54.5㎏の軽斤量のおかげもあるけど、やっぱり強すぎです。
期待された日本勢は、オルフェーヴルが2着、キズナが4着という結果に終わりました。オルフェーヴルは昨年に続いての2着ですが、今年は完敗でした。キズナも必死に走っていたけど、ロンシャンの重たい馬場に苦しめられた感じでしょうか。直線でトレヴが突き放し、オルフェとキズナが伸びてこない瞬間を見た時は「ああダメだ…」と諦めモードになりました。「今年こそは行ける!」、「日本の競馬ファンの夢が現実になるぞ」とワクワクしていたけど、ヨーロッパ、世界の壁はやっぱり厚かったし、今回の結果に悔しさを通り越して呆然となりました。なんかもう、自分が生きてる間は凱旋門賞の日本勢初優勝はないんだろうな…。