どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

カーズのこと

2006年07月08日 19時25分06秒 | 映画
"カーズ"の宣伝番組をWOWOWでやっていたのを見て、思ったこと。

日本人には、こういう表現はできないなぁとつくづく考えさせられました。クルマの擬人化です。そりゃやってやれないって事じゃないんですけど、生理的にそれを主人公にして一本映画を創る発想にはいたらないと言うことです。

最近、竹熊健太郎氏の"たけくまメモ"を興味深く読ませてもらいました。日米戦争当時のアニメにおける兵器の描写について語られていまして、大塚英志氏に反論する形で、その感覚の差を評しています。

まぁ確かに竹熊氏の言う事もわかるんですが、逆に言うと日本人には兵器(物)を擬人化する発想はないとも思ったワケです。実際のところ、例に挙げている"桃太郎・海の神兵"では兵器は兵器としてリアルに描写し、擬人化はしていなかった(と思います。ずいぶん昔に観ましたので、うろ覚えなんですが(^_^;)。犬・猿・キジが、それぞれ兵器の役割をする事があっても、それぞれをメカにしてしまう事はしないと思うんですね。それって日本人にとっては生理的に気持ち悪いと感じてしまうせいなんじゃないのかと。

で、翻って"カーズ"を見た時、あらためて「そうなんだなぁ」と感じました。作品内容の善し悪しではなく、擬人化もうまく表現されているんですが、どことなく受け付けないところがあるなと…。