どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

未知との遭遇、鑑賞

2008年02月17日 17時37分30秒 | DVD・Blu-ray
LDも、DVDもスルーして、ひたすら待った甲斐がありました。Blu-rayでのセットは素晴らしいです(*^o^*)



メイキングなどの特典ディスク付き2枚組です。もう一つオマケとして、劇場オリジナル版・特別編・ファイナルカット版、それぞれの比較表が付いています。どんなシーンが削除あるいは追加されているのが判るってことですね。



でも実は、この表なくても本編見ていれば判る仕掛けになっていました。ポップアップメニューに「バージョン比較解説」という機能が付いているんです。



この機能をオンにしておくと、映画を観ている最中画面上側に、他のバージョンではどうだったかを知らせてくれるメッセージが重なるのです。



これはとても判りやすい親切設計だなと、さすが次世代環境ってのを実感いたしました(*^o^*)

今回、久しぶりに観て改めて感じたのは、徹底した光りの演出、現実感を与えるための擦り込み、大人と子供の対立と融和というテーマ性。

冒頭の砂漠のシーンで、砂嵐の中ヘッドライトだけが点として見えていて、それがゆっくりと移動している。それだけで、この映画のテーマの一つが光りであることを明示しています。そこから始まり、各シーンの中には随所に動く光りが入っています。UFOかと思わせると、実はそうではないという仕掛けも面白いですね(^_^)

そしてこの映画にリアリティを与えるために、生活の中に溢れているテレビの映像、ありふれた街の風景、マクドナルドなどの馴染みのある企業の看板や店の描写。これらを常に見せられていると、この話は現実から乖離した絵空事ではなく、今すぐにでも身近に起こりえる事ではないかと観客に思わせてしまうんですね。見事だなぁと思いました。

大人と子供の対立構造も描写として見事です。主人公ロイの大人になりきれていない無邪気な子供っぽさと、大人の代表みたいな政府の陰謀。本当の子供バリーの純粋さと大人の警戒心。そして宇宙的な大きな視野で見れば子供である地球人類と大人としての異星人。最後の邂逅シーンでの、音の交わり(人類は高い音階、異星人は低い音階)は子供と大人の会話である事を示唆していますしねぇ…。まぁベースにはピノキオやピーターパンがあるのでしょうけど。

今観ると、設定の甘さやテンポの無さでダレ気味な雰囲気もあるんですが(^_^;、こりゃ映画史に残る名作だわなと改めて思わされました。特撮的に観れば、光学合成でUFOのシーンも厳しいんですが、CGも無い時代によくもココまでできたもんだと逆に感心。それでも雲がモクモクとするとこなんか、凄い描写だなと。CGにはない力強さがありますね(^_^)

あと、今回ちょっと興味をそそられたのは、異星人からの信号をコンピュータで解析しているシーン。



キーボード一体型の端末に、数値がズラズラーっと表示されていますが、やはりIBM系のメインフレームなんでしょうかね。