ダークナイト、鑑賞

バットマン映画を映画館まで行って観るのは初めてのことです(^_^ゞ　何か独特の軽さみたいのが鼻についてあまり好きではないタイプのシリーズだったのですが、"ビギンズ"がシリアス路線で描かれ好感を持ち始めてはいました。

それでも今作もそんなに期待はしてなかったんですよね。ジョーカー出現ってことで、J.ニコルソンのイメージも強いし、「あー、リメイクね」程度でほぼノーマークでした(^_^;　しかし予告編でH.レジャー演じるジョーカーに独特の怪しい魅力をビンビンに感じ、これは見る価値ありそう…！っと思い立った次第。

ズバリ予感通り、期待通りの作品でしたね(^_^)　銀行襲撃から始まる導入部分から掴みはオッケーって感じで、グイグイと引きこまれ、常に緊張状態で進行し、２時間半にも及ぶ長尺も長く感じることは全くありませんでした。どんな作品にも中盤の中だるみってあるモノですが、この作品にはそれがほぼ皆無。サービス精神満点の天こ盛り具合は見事としか言いようがありませんでした。黒澤が、"七人の侍"を「カツ丼の上にカレーをかけ、さらにビフテキを載せた」と言うような表現をしてますが、まさにそんな感じでしょうか(^_^;

映画のテーマは「究極の選択」。その大きな選択をいくつも繰り返されて、どうなる？どうする？の連続なんですよねぇ…。ガンガン迫ってくるので、観てる方も体力がいる作品です(^_^;

ただ…、腹いっぱい喰った～という満足感は得られますが、味は？と訊かれると微妙かな。私としては微妙なところで若干イイという方に針が振れたと言う感じでしたが、一緒に観たカミサンはダメという方に振れたようです(笑)　ウンザリしたと。まさにそう言う位置にある作品なのかもしれませんねぇ。

アクションシーンもシッカリとツボを抑えていて、狭く仕切りの多い道路でのカーチェイスも迫力充分、バットポッドというバイクも、その仕掛け含めてカッコヨサが炸裂です(*^o^*)　CGの使い方も比較的臭みが少なく、こなれている方だと思いました。

たけくまさんも絶賛されてますように、シリーズの中でキワだった存在になる可能性を秘めた作品かもしれません。ヒーローモノと言っても、単純な勧善懲悪だけでは描ききれないとハリウッドも気づき始めているんでしょうね。

惜しまれるのは、ジョーカーを演じた、H.レジャーが夭折してしまっていることです。口をネチャネチャさせながらローテンションで迫る怪演振りは見事でした。生きていれば続編も確実だったことでしょう。残念です。

Blu-rayが出たら、またジックリと鑑賞してみたい作品です(^_^)