Perfume目当てで見た番組でしたが、広瀬すずのも良かったなぁと(^_^)

Perfumeも主題歌を提供する映画「ちはやふる」の主人公ちはやを演ずる彼女ですが、

映画「海街diary」で共演した樹木希林さんからいただいた言葉であると。
希林さんの「諦めない 粘り強い女優になって」というメッセージ...これは昭和の大女優・杉村春子さんから受け継いだものではないかと感じました。希林さんは、新人だったころ杉村さんの付き人をやっていたのです。
「SWITCH Vol.33 No.6 是枝裕和の20年 ”海街”へー ある家族の物語
」での樹木希林さんのインタビュー(聞き役は『海街diary』監督・是枝裕和さん)を抜粋・紹介します。

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ーいかに心の棘を表現するか、それが女優の真骨頂でもある。例えば『東京物語』の杉村春子さん。本来市井に生きる人々の優しさとはそういうものだと思う。希林さんは杉村春子さんを間近に見ていた。果たして希林さんにとって、杉村春子さんはどんな存在でしたか。
「杉村春子さんという人は、実に乙女なんです。小津さんの映画で『ちょっとアンタ!』なんて言ったりしている顔を見ていると意地悪そうに見えるけど、実はそうじゃない。私は、あの人の役者気質は天性のものだったと思う。というのは自分の年下であろうとなんだろうと、演出家さんや監督さんを尊敬するの。それで、たまたま出逢ったのが尊敬に値する人たちだった。だからあの人は自分から何かを発想したり、『この役はこの位置だからこうして......』とか考えたりするんじゃなくて、あの顔とあの雰囲気でそこへ置かれて、ただ台詞を言う、それだけなんです。画面を見るととてもそういうふうに見えないの。杉村さんが自分で考えていろいろやっているのかなと思うけれど、普段の杉村さんを知ると、とてもそうじゃない。それは決して悪い意味じゃなくてね。自分を絵の具の一色として、監督に預けられる人。私は杉村さんが黒澤さんの芝居でも小津さんの芝居でも『いいえ』というのを見たことがないです。全部『はい』。あれは、責任が自分にはないと思っているからだろうと思うのね。小津さんの最後の映画、『秋刀魚の味』の時、私は研究生として杉村さんの付き人で付いていったんです。朝早くからの撮影だったけれど、私から見ても段取りだなと思うようなカットを、何度も何度もやり直させられて。現場ももうシーンとなってしまって、でも小津さんはどこが悪いとか一切なく、『もう一回』、『もう一回』って。それでとうとうお昼になっちゃって、店屋物を録って杉村さんと二人で食べたんだけれど、『ふんふんふん......』って鼻歌歌ってるのね。言い訳も何もなし。でも、私に悔しい気持ちを見せまいとしているとか、そういうのでもないの。『あら、お昼になったわね』みたいな感じで。あの乙女のような素直さと明るさで、本当に監督を尊敬して、委ねているわけだから、監督から見たら可愛いだろうなと思う。それに決して監督におもねっているわけでもないの。あれは私にはできないな」
ー僕は前に希林さんは森繁さん、杉村さん、両方のDNAを受け継いでいるとお話ししたことがあるんですけれど。
「とんでもないよ(笑)。森繁さんには『あなたはね、私の芝居を全部取ってる』って言われましたけれどね。でもね、杉村さんのそういう姿勢からはずいぶんと学ばせてもらいました」
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老け役ができる俳優って、もうこの人くらいしかいないし、今後も出てこないと思われます。杉村春子さんは小津安二郎をして「四番バッター」と言わしめた人。監督からどんなオーダーがあっても適確に演じ分けられる職人的な役者です。決して樹木希林さんは同じタイプの俳優ではないけど、そのコアにある役者魂のようなものは確かに継承している気がします。
「海街diary」で大叔母を演じる希林さんに杉村さんの陰を感じましたしね(^_^)

「すずちゃんには すずちゃんらしい道があるはずです。目指すところは是枝さんに聞いてネ」
そう、先達のマネをすると言う事じゃないんですよね。
俳優とは、役者とは、もっと狭義的にみて、女優とは...。
まだまだ若く、生硬さもある広瀬すずですが、一時的なアイドル女優に留まることなく、希林さんの言葉を胸に真の大人な女優めざしていってほしいもんですな(^_^)

Perfumeも主題歌を提供する映画「ちはやふる」の主人公ちはやを演ずる彼女ですが、

映画「海街diary」で共演した樹木希林さんからいただいた言葉であると。
希林さんの「諦めない 粘り強い女優になって」というメッセージ...これは昭和の大女優・杉村春子さんから受け継いだものではないかと感じました。希林さんは、新人だったころ杉村さんの付き人をやっていたのです。
「SWITCH Vol.33 No.6 是枝裕和の20年 ”海街”へー ある家族の物語

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ーいかに心の棘を表現するか、それが女優の真骨頂でもある。例えば『東京物語』の杉村春子さん。本来市井に生きる人々の優しさとはそういうものだと思う。希林さんは杉村春子さんを間近に見ていた。果たして希林さんにとって、杉村春子さんはどんな存在でしたか。
「杉村春子さんという人は、実に乙女なんです。小津さんの映画で『ちょっとアンタ!』なんて言ったりしている顔を見ていると意地悪そうに見えるけど、実はそうじゃない。私は、あの人の役者気質は天性のものだったと思う。というのは自分の年下であろうとなんだろうと、演出家さんや監督さんを尊敬するの。それで、たまたま出逢ったのが尊敬に値する人たちだった。だからあの人は自分から何かを発想したり、『この役はこの位置だからこうして......』とか考えたりするんじゃなくて、あの顔とあの雰囲気でそこへ置かれて、ただ台詞を言う、それだけなんです。画面を見るととてもそういうふうに見えないの。杉村さんが自分で考えていろいろやっているのかなと思うけれど、普段の杉村さんを知ると、とてもそうじゃない。それは決して悪い意味じゃなくてね。自分を絵の具の一色として、監督に預けられる人。私は杉村さんが黒澤さんの芝居でも小津さんの芝居でも『いいえ』というのを見たことがないです。全部『はい』。あれは、責任が自分にはないと思っているからだろうと思うのね。小津さんの最後の映画、『秋刀魚の味』の時、私は研究生として杉村さんの付き人で付いていったんです。朝早くからの撮影だったけれど、私から見ても段取りだなと思うようなカットを、何度も何度もやり直させられて。現場ももうシーンとなってしまって、でも小津さんはどこが悪いとか一切なく、『もう一回』、『もう一回』って。それでとうとうお昼になっちゃって、店屋物を録って杉村さんと二人で食べたんだけれど、『ふんふんふん......』って鼻歌歌ってるのね。言い訳も何もなし。でも、私に悔しい気持ちを見せまいとしているとか、そういうのでもないの。『あら、お昼になったわね』みたいな感じで。あの乙女のような素直さと明るさで、本当に監督を尊敬して、委ねているわけだから、監督から見たら可愛いだろうなと思う。それに決して監督におもねっているわけでもないの。あれは私にはできないな」
ー僕は前に希林さんは森繁さん、杉村さん、両方のDNAを受け継いでいるとお話ししたことがあるんですけれど。
「とんでもないよ(笑)。森繁さんには『あなたはね、私の芝居を全部取ってる』って言われましたけれどね。でもね、杉村さんのそういう姿勢からはずいぶんと学ばせてもらいました」
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老け役ができる俳優って、もうこの人くらいしかいないし、今後も出てこないと思われます。杉村春子さんは小津安二郎をして「四番バッター」と言わしめた人。監督からどんなオーダーがあっても適確に演じ分けられる職人的な役者です。決して樹木希林さんは同じタイプの俳優ではないけど、そのコアにある役者魂のようなものは確かに継承している気がします。
「海街diary」で大叔母を演じる希林さんに杉村さんの陰を感じましたしね(^_^)

「すずちゃんには すずちゃんらしい道があるはずです。目指すところは是枝さんに聞いてネ」
そう、先達のマネをすると言う事じゃないんですよね。
俳優とは、役者とは、もっと狭義的にみて、女優とは...。
まだまだ若く、生硬さもある広瀬すずですが、一時的なアイドル女優に留まることなく、希林さんの言葉を胸に真の大人な女優めざしていってほしいもんですな(^_^)
