ってなことで観に行ってまいりました。
作品については初鑑賞に近い...TVの何とかロードショーで放送したのをチラ見した程度。
雪中行軍の隊がほぼ全滅する話しですし、3時間近い長尺...あまりに暗く重いストーリーで...気になりつつも敬遠いたんですよねぇ...。
でもね、この年齢(五十代(^_^;)で観たのはある意味で正解なのかもしれないです。公開当時は十代半ばだったもんで、ただただ長く辛くて怖いというトラウマに近いイメージしか残らなかったかも。
確かに雪また雪の白い地獄で絶望の連続なんですけど、一方で踏破に成功した徳島隊と対称的に、思った以上に冷静に描いている作風だったんです。
遭難してしまった神田隊はコースも短く、物見遊山に近い感覚でお偉方もいっぱいくっついてきて、リーダーの筈だった神田大尉(北大路欣也さん)から指揮権を取り上げて、迷走を始めてしまう...船頭多くして船山に上る状態に。
徳島大尉(高倉健さん)は隊の人数も絞り、長いコースを計画し、上司に無謀だと言われるが、結果的にコンパクトさと、八甲田山に入るまで余裕を持たせたことが効をなす結果に。
まぁ...もっと端的に言うと、地元の一般人を雇って道案内させるかどうかが一番のキーになっていたのかも...神田隊は上司の山田大佐(三國連太郎さん)が横やりを入れ、初っぱなから案内を志願してきた一般人を金銭目当てと決めつけて追っ払う重大なミスを犯したことから先ゆく運命が見えてしまいます。
とにかく...神田隊はずっと悲惨な状態続きで、次第に体温も体力も奪われて徐々に崩壊していく辛さの連続で...まっ白で景色の見えないホワイトアウトが如何に恐ろしいものか次から次へと見せつけてくるのですが...徳島隊のシーンは厳しいながらも温和な空気感でとても救われる気持ちになるんです。
その極めつけがコース途中で道案内をする、さわ(秋吉久美子さん)の存在です。
もうですね...雪地獄の中、一輪ポワッと真っ赤に咲く可憐な花なのですよ(*^m^*)
ほとんど会話もなく、淡々と歩くだけなんですけど...その素っ気ない感じがとても良いんです。
秋吉さんという女優はもちろん昔から知ってますけど、こんなにも可愛く愛しい感じだったのかと実感しましたね(^_^;
雪ん子みたいな感じで隊の先頭で足取り軽く進む姿は天使のようでしたわ(*´艸`*)
ロビーにはマルベル堂のプロマイド写真も...。
殺伐とした男臭い軍事映画のイメージしかない本作ですけど、もっと秋吉さん演じる さわを大きくフィーチャーしても良いんじゃないかなと思います。ポスター写真のデザインもさわの姿を大きくいれてプッシュすべきです!あまりに勿体ない(^_^;
樋口さんのTweetの通り、私も真摯な気持ちと感謝をこめて敬礼しましたよ(*^o^*)
それと作中冒頭で、参謀長・中林大佐(大滝秀治さん)が、対ロシア戦に備えて八甲田山雪中行軍演習の提案をし、その詳細なプレゼンを長回しで一気に見せるシーン...お見事というか、こんなにもスマートでカッコイイ大滝さんを初めて見た気がしましたね。
監督は森谷司郎さん、カメラは木村大作さんというコンビで、黒澤明門下のカメラワークも素晴らしかった。プレゼンシーンも望遠レンズ多用で、人物と人物の距離を圧縮効果で潰し、緊張感を醸しだしていて...。
私の中ではボソボソと話し、頑固なだけのお爺さんなイメージしかなかったんですけど(^_^;、俳優として一番脂がのっていた時期だったんだろうなぁと感じました。
今回の鑑賞において、主役の高倉さんと北大路さんは別枠として、出番は少ないながらも大滝さんと秋吉さんの素晴らしさと輝きが一番の印象として残った次第です!
館内のエアコンも、まるで環境演出かと思えるほど効きすぎて、心身共に身を強張らせた3時間近くの上映も終わり、続けて行われた秋吉さんと樋口尚史さんのトークのお陰で解されました(^_^;
肉眼で生で拝見するのは初めてですが、天然というか独特な不思議ちゃん的なキャラは、本当にそのマンマって感じの方でしたね(^_^)
もちろん撮影時のエピソード中心のトークでしたけど、印象に残ったのは。衣装の「もんぺ」と「吹雪待ち」でした。
もんぺについてはロケ前に衣装部で選んだとのことでしたけど、実感を伴わないままで、夏物の薄い生地だったため、現地では寒くて困ったと。それと雪のなかで何時間も吹雪がおきるまで待つのが大変だったと...仕舞いには絵にするには迫力不足で、人工的に扇風機みたいなので風や雪を派手に足し付けたらしいですが...二十歳をちょっと過ぎた頃でまだまだ状況理解も進まない中での事だったんだろうと拝察しますが、大変だったでしょうねぇ(^_^;
別の日と会場ですが、北大路欣也さんも本作のためのトークを行っていたようですね(^_^)
トークでも語ってますが、本作の後も「聖職の碑」と「漂流」という遭難をテーマにした作品に出演されていて、そちらはリアルタイムで鑑賞してました。高校の時の友人で映画好きなのがいて、試写会に付き合って観に行ったという感じでしたが、「漂流」の時、北大路さんが舞台挨拶されていて、帰りにロビーで観客を見送りされ、私にも「いかがでしたか?」と向こうから声をかけてくださってくれて嬉しかったことを強く憶えています(*^o^*)
それはともかく...今回の鑑賞はいろいろと収穫もあった感じでしたし、日本人の組織論として見ても感じるところが多かったし、大滝さんがカッコよかったし、秋吉さんが超絶的に可愛かったしで、大満足な鑑賞となりました(*^o^*)
作品については初鑑賞に近い...TVの何とかロードショーで放送したのをチラ見した程度。
雪中行軍の隊がほぼ全滅する話しですし、3時間近い長尺...あまりに暗く重いストーリーで...気になりつつも敬遠いたんですよねぇ...。
でもね、この年齢(五十代(^_^;)で観たのはある意味で正解なのかもしれないです。公開当時は十代半ばだったもんで、ただただ長く辛くて怖いというトラウマに近いイメージしか残らなかったかも。
確かに雪また雪の白い地獄で絶望の連続なんですけど、一方で踏破に成功した徳島隊と対称的に、思った以上に冷静に描いている作風だったんです。
遭難してしまった神田隊はコースも短く、物見遊山に近い感覚でお偉方もいっぱいくっついてきて、リーダーの筈だった神田大尉(北大路欣也さん)から指揮権を取り上げて、迷走を始めてしまう...船頭多くして船山に上る状態に。
徳島大尉(高倉健さん)は隊の人数も絞り、長いコースを計画し、上司に無謀だと言われるが、結果的にコンパクトさと、八甲田山に入るまで余裕を持たせたことが効をなす結果に。
まぁ...もっと端的に言うと、地元の一般人を雇って道案内させるかどうかが一番のキーになっていたのかも...神田隊は上司の山田大佐(三國連太郎さん)が横やりを入れ、初っぱなから案内を志願してきた一般人を金銭目当てと決めつけて追っ払う重大なミスを犯したことから先ゆく運命が見えてしまいます。
とにかく...神田隊はずっと悲惨な状態続きで、次第に体温も体力も奪われて徐々に崩壊していく辛さの連続で...まっ白で景色の見えないホワイトアウトが如何に恐ろしいものか次から次へと見せつけてくるのですが...徳島隊のシーンは厳しいながらも温和な空気感でとても救われる気持ちになるんです。
その極めつけがコース途中で道案内をする、さわ(秋吉久美子さん)の存在です。
もうですね...雪地獄の中、一輪ポワッと真っ赤に咲く可憐な花なのですよ(*^m^*)
ほとんど会話もなく、淡々と歩くだけなんですけど...その素っ気ない感じがとても良いんです。
秋吉さんという女優はもちろん昔から知ってますけど、こんなにも可愛く愛しい感じだったのかと実感しましたね(^_^;
雪ん子みたいな感じで隊の先頭で足取り軽く進む姿は天使のようでしたわ(*´艸`*)
ロビーにはマルベル堂のプロマイド写真も...。
殺伐とした男臭い軍事映画のイメージしかない本作ですけど、もっと秋吉さん演じる さわを大きくフィーチャーしても良いんじゃないかなと思います。ポスター写真のデザインもさわの姿を大きくいれてプッシュすべきです!あまりに勿体ない(^_^;
立川シネマシティ〈午前十時の映画祭〉『八甲田山』の秋吉久美子さんとのトーク、満員のお客さま沸きました!お客さま全員に私の音頭で「案内人殿に敬礼!」をやっていただきました(^ω^) これずーっとやりたかったんです。これから目黒シネマへ移動して秋吉さんトーク第二部です! pic.twitter.com/JjnM3i3g5u
— 樋口尚文=映画『葬式の名人』 (@higuchism) 2019年6月22日
樋口さんのTweetの通り、私も真摯な気持ちと感謝をこめて敬礼しましたよ(*^o^*)
それと作中冒頭で、参謀長・中林大佐(大滝秀治さん)が、対ロシア戦に備えて八甲田山雪中行軍演習の提案をし、その詳細なプレゼンを長回しで一気に見せるシーン...お見事というか、こんなにもスマートでカッコイイ大滝さんを初めて見た気がしましたね。
監督は森谷司郎さん、カメラは木村大作さんというコンビで、黒澤明門下のカメラワークも素晴らしかった。プレゼンシーンも望遠レンズ多用で、人物と人物の距離を圧縮効果で潰し、緊張感を醸しだしていて...。
私の中ではボソボソと話し、頑固なだけのお爺さんなイメージしかなかったんですけど(^_^;、俳優として一番脂がのっていた時期だったんだろうなぁと感じました。
今回の鑑賞において、主役の高倉さんと北大路さんは別枠として、出番は少ないながらも大滝さんと秋吉さんの素晴らしさと輝きが一番の印象として残った次第です!
館内のエアコンも、まるで環境演出かと思えるほど効きすぎて、心身共に身を強張らせた3時間近くの上映も終わり、続けて行われた秋吉さんと樋口尚史さんのトークのお陰で解されました(^_^;
肉眼で生で拝見するのは初めてですが、天然というか独特な不思議ちゃん的なキャラは、本当にそのマンマって感じの方でしたね(^_^)
もちろん撮影時のエピソード中心のトークでしたけど、印象に残ったのは。衣装の「もんぺ」と「吹雪待ち」でした。
もんぺについてはロケ前に衣装部で選んだとのことでしたけど、実感を伴わないままで、夏物の薄い生地だったため、現地では寒くて困ったと。それと雪のなかで何時間も吹雪がおきるまで待つのが大変だったと...仕舞いには絵にするには迫力不足で、人工的に扇風機みたいなので風や雪を派手に足し付けたらしいですが...二十歳をちょっと過ぎた頃でまだまだ状況理解も進まない中での事だったんだろうと拝察しますが、大変だったでしょうねぇ(^_^;
別の日と会場ですが、北大路欣也さんも本作のためのトークを行っていたようですね(^_^)
トークでも語ってますが、本作の後も「聖職の碑」と「漂流」という遭難をテーマにした作品に出演されていて、そちらはリアルタイムで鑑賞してました。高校の時の友人で映画好きなのがいて、試写会に付き合って観に行ったという感じでしたが、「漂流」の時、北大路さんが舞台挨拶されていて、帰りにロビーで観客を見送りされ、私にも「いかがでしたか?」と向こうから声をかけてくださってくれて嬉しかったことを強く憶えています(*^o^*)
それはともかく...今回の鑑賞はいろいろと収穫もあった感じでしたし、日本人の組織論として見ても感じるところが多かったし、大滝さんがカッコよかったし、秋吉さんが超絶的に可愛かったしで、大満足な鑑賞となりました(*^o^*)