どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

陽気に元気に生き生きと!

2021年11月14日 19時00分00秒 | TV
現在、BSプレミアムで放映中の「マー姉ちゃん」を毎回楽しんで見てますが、第38回は素晴らしかった(*^o^*)

晴れて田河水泡先生の内弟子となったマチ子ですが、住み込みの初日からホームシック状態となり、どうにか手元に置いておきたい先生が一計を案じ、家族や友達を招いて歓迎パーティーを開くことに。

その席で...奉公の三吉やマチ子を前にして、のらくろエピソードを愛川欽也さん演じる田河先生の語りがとても良く...。

この...犬の鉢割れ・四つ白ってのはきっと縁起でもないってんで飼い主も捨てちまったんだろう。でもね、のらくろってのはそんな事にちっともクヨクヨしないでね...まぁ時々は失敗もするけれども一生懸命頑張ったんだ。そうするとね、思いがけない事で手柄を立てて褒められたりするんだよ。

僕はね、ある時こう言う筋で描いた事があるんだ。日曜日なんだよ、で連隊は休みで新兵たちはもう喜んでドンドン外出して行った。でものらくろの奴は野良犬で帰る家がないだろう。一人寂しく兵舎に残っていたんだションボリと...そしたらね、今度の日曜日はのらくろが可哀想だから家に遊びに来てくださいよって全国から山のような手紙が編集部に届いたんだよ!...僕も驚いたなぁ...それで僕は考えたね。そのみんなの手紙を読んでね、そうだ僕はね少年倶楽部なんか買えないみんなのためにのらくろを描こうと思ったんだよ。

だってそうじゃないか?そうすればみんなで回し読みができてさ、そしてみんなでのらくろについて話し合えるじゃないか。そうすりゃ少しでもね、のらくろみたいに陽気に元気に生き生きと頑張ってくれるんじゃないかと思ってねぇ...僕はそう思ってのらくろを描いているんだよ!

妙な誇張表現もなく、とても自然体...それでいて心をこめた言葉に暖かさが感じられて...のらくろのぬいぐるみを抱き、穏やかな表情で語る愛川さんが本当に田河先生に重なって見えます(´;ω;`)

のらくろの孤独なエピソードは「のらくろ上等兵・海賊退治」の冒頭に。

とても印象深くて、私も小学生が最初に触れた時、子供心に切なさをもって今も強く刻まれています。

のらくろ連載時の戦前は幼い年代から親元を離れ、遠く見知らぬ地に奉公する子どもが多く存在していた。ドラマに登場する三吉はその代表として描かれています。

「陽気に元気に生き生きと」は連載当時に公表された主題歌の一節からのものですが、厳しい状況に置かれた自分に対し、卑屈になることなく、前向きに乗り越えて行け!と今も心に響く言葉です。

愛川さんが抱きかかえている、のらくろのぬいぐるみですが、私も昔同じものを持っていて...(*^o^*)

デザインは全く同じみたいなんだけど、気のせいかTVのものは一回り大きくみえる...大中小とかサイズ違いがあったのかも。