昨年末にリリースされた4KUHD&BDセットを購入、しばらく寝かせて(?)おいて...。
公開時に映画館では観なかったものの、レンタルビデオ、DVDとメディアが更新される度に何度も観賞している作品です。
いわずもがな、キューブリック作品で、どのシーンを切り取っても構図が素晴らしい...。
でも...初見で受けた印象は変わらない...嫌いじゃないけど、好きでもない作風。
題材がベトナム戦争だし、米軍...それも兵士は苦汁と辛酸をたっぷりなめさせられたってことも大きいんんだけど。
とにかく余計な感情はふくめず、淡々...もっといえばシニカルで冷淡な視点で貫かれていて、そこはキューブリック作品らしいなと。
前半は新兵訓練、後半はベトナムでの激戦を描く。
まずもって冒頭のバリカンでざくざく毛髪を刈り取るシーンだけで、この映画はヒューマンなドラマではないと感じさせられます。
個性も思想も毛髪と共に刈り取られ、命令に忠実な兵士へと強制的に変えさせられるのが見て取れる凄味のあるシーン...個人的にはここが一番印象的だし、全てを表している好きなシーンかも。
あとは延々と続くハートマン軍曹のシゴキと罵詈雑言の嵐(^_^;...この方は俳優ではなく作品の監修者だったのが、あまりの凄さで予定されていた俳優に成り代わって起用されたのも頷ける迫力とホンモノ感!
罵倒され鉄拳制裁を受ける様は、日本の旧軍のそれと違いはなく、民主主義だろうがなんだろうが変わらないんだなと実感させられます。
そんな中で肥満体で運動神経も鈍い兵士が目を付けられ、制裁の度合いは強まっていき、やがて精神崩壊...その目つきは「シャイニング」のジャックそのものとなります。
前半の最後は悲劇をもって終わり、鑑賞者はその気持ちを引き摺ったまま後半のベトナム戦へと導かれる。
主役はヘルメットに「BORN TO KILL」、胸には平和の象徴ハトの足をかたどったピースマークのバッチを付けているという矛盾を抱えたような兵士・ジョーカー。
無宗教で、おそらくは反戦運動の意識を持つ彼が、戦場の苛烈されさらされて、徐々に思想信条も失っていく様を描いていく。
最後の市街戦で、狙撃に苦しみ、その正体があどけなさが残る少女に愕然とする...戦争の不条理さと残酷さが彼にのしかかって、最後にはその少女を...。
全編を通じて、重くて、鑑賞後には苦味やエグ味など、後味の悪さだけが残る作品で、「傑作」というのは違うかなという感じ。
ラストは戦いに一区切りし、安堵の気持ちからなのか、生き残ったみんなでミッキーマウスのマーチを高らかに歌うんだけど、これまたアメリカ文化の象徴だし、兵士はよけいなこと考えずバカになれという表現なのか。
さらに重ねてエンディングテロップにローリング・ストーンズの「黒くぬれ!」ですからねぇ...(´д`)
まぁ...観ている者にはちょっとした仮想体験な気持ちになるし、こんな状況下で生き残れる自信はないなと観賞の度に考えさせられる作品ですね...。
公開時に映画館では観なかったものの、レンタルビデオ、DVDとメディアが更新される度に何度も観賞している作品です。
いわずもがな、キューブリック作品で、どのシーンを切り取っても構図が素晴らしい...。
でも...初見で受けた印象は変わらない...嫌いじゃないけど、好きでもない作風。
題材がベトナム戦争だし、米軍...それも兵士は苦汁と辛酸をたっぷりなめさせられたってことも大きいんんだけど。
とにかく余計な感情はふくめず、淡々...もっといえばシニカルで冷淡な視点で貫かれていて、そこはキューブリック作品らしいなと。
前半は新兵訓練、後半はベトナムでの激戦を描く。
まずもって冒頭のバリカンでざくざく毛髪を刈り取るシーンだけで、この映画はヒューマンなドラマではないと感じさせられます。
個性も思想も毛髪と共に刈り取られ、命令に忠実な兵士へと強制的に変えさせられるのが見て取れる凄味のあるシーン...個人的にはここが一番印象的だし、全てを表している好きなシーンかも。
あとは延々と続くハートマン軍曹のシゴキと罵詈雑言の嵐(^_^;...この方は俳優ではなく作品の監修者だったのが、あまりの凄さで予定されていた俳優に成り代わって起用されたのも頷ける迫力とホンモノ感!
罵倒され鉄拳制裁を受ける様は、日本の旧軍のそれと違いはなく、民主主義だろうがなんだろうが変わらないんだなと実感させられます。
そんな中で肥満体で運動神経も鈍い兵士が目を付けられ、制裁の度合いは強まっていき、やがて精神崩壊...その目つきは「シャイニング」のジャックそのものとなります。
前半の最後は悲劇をもって終わり、鑑賞者はその気持ちを引き摺ったまま後半のベトナム戦へと導かれる。
主役はヘルメットに「BORN TO KILL」、胸には平和の象徴ハトの足をかたどったピースマークのバッチを付けているという矛盾を抱えたような兵士・ジョーカー。
無宗教で、おそらくは反戦運動の意識を持つ彼が、戦場の苛烈されさらされて、徐々に思想信条も失っていく様を描いていく。
最後の市街戦で、狙撃に苦しみ、その正体があどけなさが残る少女に愕然とする...戦争の不条理さと残酷さが彼にのしかかって、最後にはその少女を...。
全編を通じて、重くて、鑑賞後には苦味やエグ味など、後味の悪さだけが残る作品で、「傑作」というのは違うかなという感じ。
ラストは戦いに一区切りし、安堵の気持ちからなのか、生き残ったみんなでミッキーマウスのマーチを高らかに歌うんだけど、これまたアメリカ文化の象徴だし、兵士はよけいなこと考えずバカになれという表現なのか。
さらに重ねてエンディングテロップにローリング・ストーンズの「黒くぬれ!」ですからねぇ...(´д`)
まぁ...観ている者にはちょっとした仮想体験な気持ちになるし、こんな状況下で生き残れる自信はないなと観賞の度に考えさせられる作品ですね...。