リリース当時、私は小学生のハナタレだったワケで、もちろんリアルタイムで触れた世代ではありません。
高校の時、YMOに出会い、メンバーの1人である細野晴臣が過去に在籍していたバンドとして興味を持ち、後追いで楽曲に触れたワケで。
大瀧詠一もバンバン歌ってるんですけど、発声というか声色が後の「ナイアガラ」の彼とあまりに違うので、頭でわかっていても結びつかないんですよね(^_^;
先日、"
マスターピース"を入手し、ハイレゾ音源をDLし連日ひたすら聴きこんでいます(^_^)
今までCDでしか持ってなかったんで、こうして見ると迫力あるなぁ...歌詞も手書きだったのか...予算の関係だったのかもしれませんけど、今となっては温もりあって味わい深いですよねぇ...。
2枚とも曲数はそれなりにあるんですが、1曲平均3分程度なので、いや~あっと言う間にに終わっちゃう(^_^;
ファースト「はっぴいえんど(通称:ゆでめん)」が11曲で計36分、セカンド「風街ろまん」が12曲で計37分と、2枚分を今なら1枚のCDに入っちゃう。
今回セットで販売しているだけに、2枚組アルバムのような感じです。
でも収録環境の違いからか、ノイズの乗り方などで原音の音質の違いも顕著に浮き出ています。
もちろん「風街ろまん」の方がシットリ感があって良いですが、ファーストのザラつきある音質がトンガリ感を表出していてそれはそれで良いなと(^_^)
ファーストの1曲目「春よ来い」の曲調が、さぁ面白いこと始めるぜ~と勢いがあるけど、詞は相反してショボくれた情けない男のボヤキってのが面白い(笑)
「あやか市の動物園」の冒頭、
ビッビー(スタジオ内のブザー音)
「...いくつだかわかんない」
「あぁ、そうか...」
「じゃテストお願いします」
「www(小さな笑声)」
と世間話みたいなのが入ってますが、こういうのも非常に生々しくて大好物(^_^;
「続はっぴーいいえーんど」なんかほぼ談笑そのもので、ギターイントロの裏でボソボソ喋っているのでよく聞き取れないんですが「キミの話題は皮肉だねぇ、いつも...」とか「なんかw...ほんと面白いねぇ」など細野晴臣っぽいのだけ聞き取れるんですが。
セカンドになると、全体的にトンガリ感は抑えられ、マッタリ感が強くなりますね。
名曲の誉れ高い「風をあつめて」は、楽器の構成もシンプルだし、細野晴臣の惚けた味わいが最高です。
いやもぉ「はいからはくち」がもうメチャクチャかっこいい!
「颱風」の大瀧の声、ぎょろりとした生臭さが感じられます。「颱風くるよ。また来るよ」とボソッというところ...まるで耳のすぐ側で喋ってるみたいで、ゾクッとします(^_^;
...てな感じでとても全部はお伝えしきれませんけど、とにかく全体的にオリジナル原盤をほぼストレートに伝えてくれる、シンプルだけど非常に満足できるセットだなと思いましたね。70年代初頭の空気がダイレクトに蘇り響いてくる(^_^)
そして全体的に音圧が凄いんですよ。ベースやドラムはもちろんですが、アコギの響きが顕著!やっぱハイレゾは生楽器系で活き活き瑞々しさが浮き出てきて良いです。
はっぴいえんどはロックバンドですが、今の耳で聴くと限りなくフォークに近いイメージ。かえってそれがハイレゾとしての意義を強めています。
しかし...LPレコードも新しいの増えてきちゃった...こうなるとレコードプレイヤーが欲しくなってくるなぁ...レコードで聴くとまた違う味わいありそう(´д`)