~ 第68回 正倉院のポスター ~
さあ、いよいよ最後の目的、正倉院展にやって来ました。
今回の主役は、この漆胡瓶、金属製に見えますが、木をテープ状にして
それをクルクルと巻き上げて成形し、漆を塗り重ねたものだそうです。
この技法は「巻胎」(けんたい)と呼ばれる技法で、この技法のお陰で
1200年もの長い間、木製でありながら割れずに、
表面に張り付けた銀の薄板がはがれずにすんだとのことでした。
そして、この技法は現代でも再現は難しいとのこと、
古代の職人技の素晴らしさにただ驚くばかりでした。
また、表面に施された草花や鳥などの文様は、「銀平脱」(ぎんへいだつ)
と呼ばれる技法で、切り抜いた銀の薄板を貼り、その上から漆を塗って
それを研ぎ出して文様を出しているとのこと。
貼られた銀の文様の繊細さと、銀の経年による重みのある色合いが素晴らしく、
この一品を見ることが出来ただけでも、今回の目的は果たせた気分でした。
~ ポスターの裏面 ~
* 左上 ー 大きな旗 ー 「大幡残欠」(だいばんざんけつ)
聖武天皇の一周忌法会で飾られた織物で全長13~15m、
長さは大仏様ほどもあり、東大寺の境内に翻る様はさぞ見事だったでしょうね。
実物を見ながらそんな想像をすると、天平の華やかさが感じられて良いものでした。
* 右上 ー 小さな鳥の飾り物ー 「撥鏤飛鳥形」 (ばちるのひちょうがた)
ガラスのケースの中で、どこにあるのかと思うほどの小ささです。
染めた象牙の表面に文様を白く彫り出す「撥鏤」の手法で作られ、
目や脚に紐を通したような穴が開いています。
それぞれ羽ばたいている様子や滑空している姿など、1羽ずつの表現が
巧みであり、且つ可愛らしいところなど、鳥に寄せる愛情までも感じられ、
古代の人々の息づかいまでも聞こえるようでした。
さあ、いよいよ最後の目的、正倉院展にやって来ました。
今回の主役は、この漆胡瓶、金属製に見えますが、木をテープ状にして
それをクルクルと巻き上げて成形し、漆を塗り重ねたものだそうです。
この技法は「巻胎」(けんたい)と呼ばれる技法で、この技法のお陰で
1200年もの長い間、木製でありながら割れずに、
表面に張り付けた銀の薄板がはがれずにすんだとのことでした。
そして、この技法は現代でも再現は難しいとのこと、
古代の職人技の素晴らしさにただ驚くばかりでした。
また、表面に施された草花や鳥などの文様は、「銀平脱」(ぎんへいだつ)
と呼ばれる技法で、切り抜いた銀の薄板を貼り、その上から漆を塗って
それを研ぎ出して文様を出しているとのこと。
貼られた銀の文様の繊細さと、銀の経年による重みのある色合いが素晴らしく、
この一品を見ることが出来ただけでも、今回の目的は果たせた気分でした。
~ ポスターの裏面 ~
* 左上 ー 大きな旗 ー 「大幡残欠」(だいばんざんけつ)
聖武天皇の一周忌法会で飾られた織物で全長13~15m、
長さは大仏様ほどもあり、東大寺の境内に翻る様はさぞ見事だったでしょうね。
実物を見ながらそんな想像をすると、天平の華やかさが感じられて良いものでした。
* 右上 ー 小さな鳥の飾り物ー 「撥鏤飛鳥形」 (ばちるのひちょうがた)
ガラスのケースの中で、どこにあるのかと思うほどの小ささです。
染めた象牙の表面に文様を白く彫り出す「撥鏤」の手法で作られ、
目や脚に紐を通したような穴が開いています。
それぞれ羽ばたいている様子や滑空している姿など、1羽ずつの表現が
巧みであり、且つ可愛らしいところなど、鳥に寄せる愛情までも感じられ、
古代の人々の息づかいまでも聞こえるようでした。
*~ 銀平脱龍船墨斗 (ぎんへいだつりゅうせんのぼくと) ~*
今回の展示で、なんと言っても楽しかったのはこの墨壺。
表面の文様は、漆胡瓶と同じ「銀平脱」の技術が使われています。
目をむいて、大きく開けた口からは力太い舌が真っすぐに出ていて
まるで怪獣のような造形にびっくり!
~ 読売新聞の記事より ~
子供たちが興味津々で眺めていますね。
怪獣のような形で舌の上から糸をはかせるなんて、天平の昔にも
こんなユーモアがあったのだと、楽しくなる展示でした。
現代なら「ふざけるな!」とデザインの段階で「ボツ」になっているかも。
天平時代の豊かな精神性が感じられる墨壺ですね。
~ 柳箱 (やなぎばこ) ~
(読売新聞の記事より)
この円形の器は、柳と思われる木の細枝を編み上げたものです。
蓋はにひし形の文様が編み込まれていて、なかなかにお洒落です。
今回同時に展示されている皮のベルト「革帯」(かわおび)が
クルクルと巻かれて納められていたようです。
細かくきちんとした網目で全体の雰囲気はとても上品でした。
「現代の職人さんも驚くほどの出来栄え」との新聞記事に、
まったくその通りに、美しく、素晴らしいと思って見て来ました。
~ 1階のお茶席 ~
美しい庭を眺めながらの一服は気持ち良さそうですね。
今回は時間の都合でパスしました。
~ 法華寺御流の生け花 ~
お茶席の入り口に素敵な生け花がありました。
法華寺様のHPによりますと
華道法華寺御流の起源は、光明皇后が法華寺を建立し広く女人の修業場として
宮中女官を始め当時の人達に身心修養のため、草木幽美の風情を花瓶に
挿すことを奨励したことから始まった。とありました。
秋の風情を格調高い花姿で生けられてとても素敵でした。
こういった会場で、生気のあるものが一つあるだけで、
ふっと心が和んで良いものですね。
~ 車の往来をものともせずに歩いている鹿 ~
さあ、ようやくこれで本日の三つの目的を果たしました。
鹿の横を通りながら、またてくてくとJR奈良駅まで戻ります。
~ JR奈良駅 ~
古都のメインストリートの三条通りを通って、振出しに戻ってきました。
これで本日の歩数は1万4千歩弱、てくてくと良く歩きました。
楽しく、充実の奈良街歩きは終了です。
また来る日までグッバイ奈良の都
表面の文様は、漆胡瓶と同じ「銀平脱」の技術が使われています。
目をむいて、大きく開けた口からは力太い舌が真っすぐに出ていて
まるで怪獣のような造形にびっくり!
~ 読売新聞の記事より ~
子供たちが興味津々で眺めていますね。
怪獣のような形で舌の上から糸をはかせるなんて、天平の昔にも
こんなユーモアがあったのだと、楽しくなる展示でした。
現代なら「ふざけるな!」とデザインの段階で「ボツ」になっているかも。
天平時代の豊かな精神性が感じられる墨壺ですね。
~ 柳箱 (やなぎばこ) ~
(読売新聞の記事より)
この円形の器は、柳と思われる木の細枝を編み上げたものです。
蓋はにひし形の文様が編み込まれていて、なかなかにお洒落です。
今回同時に展示されている皮のベルト「革帯」(かわおび)が
クルクルと巻かれて納められていたようです。
細かくきちんとした網目で全体の雰囲気はとても上品でした。
「現代の職人さんも驚くほどの出来栄え」との新聞記事に、
まったくその通りに、美しく、素晴らしいと思って見て来ました。
~ 1階のお茶席 ~
美しい庭を眺めながらの一服は気持ち良さそうですね。
今回は時間の都合でパスしました。
~ 法華寺御流の生け花 ~
お茶席の入り口に素敵な生け花がありました。
法華寺様のHPによりますと
華道法華寺御流の起源は、光明皇后が法華寺を建立し広く女人の修業場として
宮中女官を始め当時の人達に身心修養のため、草木幽美の風情を花瓶に
挿すことを奨励したことから始まった。とありました。
秋の風情を格調高い花姿で生けられてとても素敵でした。
こういった会場で、生気のあるものが一つあるだけで、
ふっと心が和んで良いものですね。
~ 車の往来をものともせずに歩いている鹿 ~
さあ、ようやくこれで本日の三つの目的を果たしました。
鹿の横を通りながら、またてくてくとJR奈良駅まで戻ります。
~ JR奈良駅 ~
古都のメインストリートの三条通りを通って、振出しに戻ってきました。
これで本日の歩数は1万4千歩弱、てくてくと良く歩きました。
楽しく、充実の奈良街歩きは終了です。
また来る日までグッバイ奈良の都