徐々に日も暮れてきました。
そろそろディナーの時間、部屋を出て本館のダイニングルームに向かいます。
客室から本館までの道は、夜になると、まるで滑走路です。
本館に到着。
ここのディナーは、蝋燭の明かりだけでいただくのが特徴です。和蝋燭が一個、洋蝋燭が2個、テーブル上方に一個の4個の明かりだけ、ムード満点、というより、かなり暗いです。暗闇と呼んでもよいかもしれません。
明るく見えるのは、カメラの感度を上げているためで、実際には肉眼ではピントが合わせられないくらいの暗さです。
このような状況なので、料理の写真がきれいに撮れているか心配でしたが、意外によく取れていました。カメラの性能のおかげです。
藤棚もライトアップされていますが、正直、こちらのほうが明るいです。
ここはお品書きがないので、あまり詳しい説明はありません。
基本はフレンチですが、箸とおしぼりがあるのがうれしいところです。
最初の料理、フォアグラと大根。
パンです。
ワインは、内子ワイナリーの内子夢ワインの白です。落ち着いた味わいで、わずかに苦味が感じられます。
たしか、もち麦のリゾットだったと思います。
山菜のフリットとコンソメスープ。
これは、山菜のフリットは、かなり和風で、てんぷらといってもよいでしょう。
魚料理。魚の種類は忘れましたが、グラタン風のソース仕立てでした。
確かこれはジビエ、はたして何の肉でしたか?
口直し。
最後の肉料理。
最初はかなり暗く、感じましたが、だいぶ目が慣れてきました。
和蝋燭の明かりは、洋蝋燭に比べ、かなり赤みがあり、かなり揺らぎがあります。
芯が和紙なので、定期的に取り去る必要があります。とらないとだんだん暗くなっていきます。
和蝋燭の光がグラス越しにテーブルで揺れています。
最後のデザートは、地元産の苺をそのまま。
最高の苺なので調理の必要なしということです。
オーベルジュ内子のディナーは、単なるフレンチではなく、和の要素も盛り込んだ、素晴らしいものでした。さすが、オーベルジュ、と名乗るだけのことはあります。
これで公共の宿、ですが、公共の宿にしては料金は高めです。しかし、この内容の民間の宿が首都圏近郊にあったら、確実に料金は2倍はすると思われます。
この非日常を体験するために、わざわざここまで泊まりに来る価値があると思います。
一度部屋に戻り、温泉に入りに再び本館へ。山間部なので、日が落ちると結構冷え込みます。
ここの温泉は日帰り温泉ですが、夕食後と朝は宿泊客専用となります。
お湯はやや茶色が買った単純泉で、公共の宿なので消毒有です。
ここのお風呂で残念だったのは、湯船のお湯をオーバーフローさせていないので、湯船の表面のごみがいつまでも浮いたままになっていることです。
特に、夕食前の、一般客が大量に入っている時間帯は目立つので、改善を望みたいところです。それ以外は清潔に保たれており、快適なのですが。
さて、今回宿泊した3件とも、温泉は日帰り温泉を利用するスタイルでした。確かに、宿の施設の中で、浴室は結構維持費がかかると思われ、ここで収益を上げたい気持ちはわかります。また、公共の宿の場合、それが条件になっているのかもしれません。
ただ、一つ言わせてもらうと、このスタイルは、宿泊客から見た場合には何もメリットはありません。
まあ、それを差し引いても非常に良い宿ばかりでしたが。
<4日目に続く>