高岡駅の北側は祭りに伴う交通規制で渋滞が予想されるため、南口の駐車場に車を停め、見物に向かうことにします。
氷見線、城端線のキハ40系。いつまで活躍するでしょうか。
北口に出て、万葉線で片原町に向かいます。
例年、高山御車山祭の時には万葉線は高岡~坂下町間で架線を取り外すため、運休となりますが、今年は15時からの奉曳となり、万葉線区間は中止となったため、運休にはならなかったようです。
そして今日に限って、万葉線は全区間100円均一となっています。
ちなみに13年前の高岡御車山祭の時の坂下町交差点と、架線外しの画像を貼っておきます。
片原町で電車を降り、本日のスタート地点の高岡郵便局前に向かいます。
木舟町の交差点を曲がると、すでに御車山がスタンバイしています。すっかり天気は回復し、太陽がまぶしいです。
高岡御車山祭は、秀吉が使用した御所車を前田利家が拝領し、高岡の町を開いた二代目 利長が高岡町民に与えたのが起源と伝えられているということです。
富山県西部を中心に曳山祭りは数多くありますが、その中で最も古いといわれています。
山車は全部で7基あり、特徴は工芸の町、高岡の技術を結集した、豪華絢爛な造りとなっていることです。現在、これを新規に作成すると、一基数億とか数十億かかるということです。
この辺の知識は、13年前に見ているときに、地元のおじさん(多分関係者)に話しかけられ、その時に祭についていろいろと教えてもらったものです。
もう一つの特徴は中央に立っている鉾で、先端の鉾留が七基すべて異なっていて、見た目上の大きな特徴となっています。
鳥兜の鉾留と鉄棒をするからくり人形が特徴の通町の山車。慣例により例年先頭を務めます。
二番目~六番目はたしか毎年抽選で順番を決めるはずですが、今年は胡簗と弓矢の鉾留の御馬出町です。
幔幕が非常に美しいです。この中に囃し方が入ります。
それにしてもすごく人が多いです。13年前はここまで多くなかったように思います。聞くところによると、ユネスコの世界遺産に指定されたことで急に観光客が増えたとか。
あとは例年だと11時~18時頃まで行われる巡行が、15時からということで半分の規模に縮小され、例年最も多くの人が集まると思われる12時の勢揃式も中止されため、この開始地点に人が集中したということもあるのでしょう。
この祭りは山車を間近で見ることができるのが面白さの一つですが、このまま人が増え続けるといつか規制されるかもしれません。
三番目は五鈷鈴の鉾留の守山町、目立たないですが高爛の燕がポイントです。
四番目は胡蝶の鉾留の木舟町です。個人的には胡蝶の鉾留が一番好きです。
交差点を曲がったところに五番目、小馬出町。鉾留は太鼓と鶏です。
ここの幔幕もなかなか美しいです。
その後ろに6番目、一番街通です。これは源平町、三番町、一番町の共有です。鉾留は釣鐘です。
ここまで六基が待機していますが、あと一基まだ来ていません。
最後の一基、二番町がやってきました。
鉾留は太閤ゆかりの桐、本座は大判千枚、金165kgの千枚分銅です。純金ではありませんが金箔貼りとのことです。
他の6基が四輪であるのに対し、二番町のみが二輪となっています。
四輪の場合、操舵機構はついていないので、方向をかえるときは数十人がかりで力技で方向を変更します。全体的に優雅な高岡御車山祭のなかで、方向転換は威勢の良さを見られる見せ場の一つで、特に13時頃の関野神社前の方向転換は一番の見せ場です。これも13年前に教えてもらいました。
しかし、二輪の場合方向転換は容易で、そのため他の山車に比べ早く移動することができます。
このため、二番町は毎年必ず最後に巡行されます。
弱点としては、待機しているときに支えていなければならないことで、このような突っ張り棒が必要となります。
予定より少し遅れ、15時15分ころに巡行がスタートしました。
七基すべてのスタートを見送り、高岡を後にします。これ以上みていると、宿に入る時間が遅くなってしまいます。今日は早めに宿に入りたかったのですが、雨のせいで予定が狂いました。
まあ、短縮されたとはいえ、中止にならずに本当に良かったと思います。
最後に、13年前の勢揃式の画像を貼っておきます。
<その4に続く>