この1枚の写真・・・この場所が分かる人はいらっしゃいますか?
勿論この景色を懐かしく思う人は大勢いるでしょうが、今ネットでここを見れる、しかもこんなちっぽけなサイトを偶然見ることが出来た・・・そんな年配の方はそれほど多くないと思います。
これは昭和38年4月の国鉄大阪駅前の景色です。大阪駅の西側、大阪中央郵便局前(写真の右側の手前にありました。ここには惜しくも写っていません。)に完成した歩道橋を写した1枚です。
写真左側の歩道橋を降りた辺りが、昭和において東京~大阪を結んだ長距離夜行バス「ドリーム号」の乗り場でした。
左側上部の映画看板の左には、旭屋書店の看板が見えます。曽根崎警察の横に移転する前の「旭屋書店」本店です。ここから曽根崎に移転し、今はもうありません。
写真上部の建物の密集地こそが、今日の大阪の発展の源だった「闇市」が並んだ場所で、その後「梅田繊維街」となった場所です。
今では見られないものが写っているし、今はそこにあるものが写っていません。大阪駅前第1~第4ビルも丸ビルも、まだ建設される遥か以前の大阪駅前です。でも、人々が経済発展を願い、遮二無二働いた時代を切り取った写真です。