青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

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“ペーパー・チェイス” ~これが本当の大学生?

2020-09-23 | 青春・名画劇場

僕は「青春映画」「恋愛映画」が大好きです。爽やかな作品もあれば、失意を描いた作品もありますが、今日は「異色の」青春映画をご紹介します。

1974年に日本で公開された「ペーパーチェイス」です。僕が初めて見たのは、中学生の時でした。この映画の後、「バイオニック・ジェミー」というテレビドラマで、この作品の主演女優リンゼイ・ワグナーは大スターになりました。この映画を観た時は、綺麗な女性だという印象を受けはしましたが、当時はそれほど気にもなりませんでした。印象に残ったのは「アメリカの大学では、学生がいかに勉強するか!」ということでした。

ハーバード大学を舞台に、この映画は、ひたすら成績上位を目指す学生たちの姿を描いています。今でこそ、このハーバード・ロースクールを優秀な成績で卒業することが、バラ色の人生を約束することに繋がるが故に、登場人物たちが懸命に勉強することを理解できますが、当時は何も知らない中学生です。大学生は(アメリカに関わらず)こんなに勉強するんだ!と驚きました。自分の高校入試の受験勉強と全く違うレベルに、純粋にスゴイと感心しました。

主人公たちはとにかく、厳格で尊大な名物教授キングスフィールドに気に入られるために、ありとあらゆる手を使って勉強をします。猛勉強です。自分が30代の時、今60を目の前にしても、この映画を観直して感じることは、「自分ももっと勉強したい」「若い時に、これくらい学びたかった」ということ。こんな大学で、これくらい学んだら、どんな人々との出会いがあっただろうかと考えてしまうのです。

ハーバードだけではなく、プリンストン、イェール、UCLAを卒業したアメリカ人の友人に聞くと、この映画のように勉強するのは何もハーバードだからではないと。たいていの大学は、これくらいだよね・・・と。(笑)そう言われたら、今からでもそういう経験をしたくなります。

学生時代、社会人になってからでも、それなりに何かに頑張った経験のある方なら感じることがある作品だと思います。今の自分に気合を入れたいという方にはオススメします。トラッキングゲームの一種に、ペーパーチェイスというものがありますが、この映画のタイトルは「紙の競争」、つまり答案用紙にこだわる人生という意味です。



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