青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

映画館マップ ~昭和の大阪ミナミ

2022-02-17 | 昭和の映画館

僕は相当な数の映画館で、映画を楽しみました。出張の際には映画というよりも「映画館」を見ることを楽しみに、映画館に足を運んだこともあります。でも、僕の庭はあくまでも大阪・キタ。つまり大阪梅田駅周辺でした。同じ大阪でも、ミナミに足を運ぶのは名画座が中心で、「南街劇場」のような大きな劇場は別として、ミナミにはほとんど行きませんでした。

その理由は、キタとミナミは地理的にも大阪の中心を二分しており、それぞれで同じ映画を上映していたからです。原則、キタで観れる作品は、ミナミでも上映している。逆も同じということで、ミナミに行く必要が無かった。ただ、ロードショーですので、人気が無ければ上映打ち切りということもあります。だからキタで見逃した映画を、ミナミで観れたということは、時々起こりました。

このマップはかなり古い。懐かしい70年代初頭のものです。遥か昔に閉館してしまった映画館が沢山載っています。映画のチラシ集めに走り回りましたので、さすがにどの映画館も、今でも思い出すことが出来ます。

ここはスバル座。「イージー・ライダー」は、1970年公開でした。ミナミの真ん中、南街劇場のすぐ近くにありました。この写真のスバル座はこの年に一旦閉館。1975年に同じ場所に完成した、ミナミOSビル5階で再開しました。2006年9月に惜しまれつつ閉館となりました。

こちらは「東宝敷島劇場」。1956年に「東宝敷島劇場」(洋画系)と「敷島シネマ」(邦画系)の2館に改築されましたが、1999年に閉館・解体されました。その後跡地に東宝敷島ビルが建設され、名前や運営母体を変えながら、現在「TOHOシネマなんば別館」となっています。

今日最後のご紹介は、「大阪松竹座」。ここは正面玄関の特徴ある姿からも察せられるように、イタリア・ミラノのスカラ座をモデルに設計された、日本初の鉄骨・鉄筋コンクリートの映画館であり、大阪初の洋式劇場として、1923年に開場しました。キタの北野劇場と並ぶ、大阪の洋画の殿堂であり、1970年代からは洋画のロードショー館となっていました。僕はここで、「ジョーズ」を観ました。

1994年の「風と共に去りぬ」の上映を最後に、映画館としての役目を終えて閉館。1997年からは外観はそのままに、歌舞伎やミュージカル、コンサートも行う劇場として、今も愛されています。僕は劇場として再出発してからでは、2015年の秋にスーパー歌舞伎を観劇しました。



最新の画像もっと見る