青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

昭和の面影なく ~阪急池田駅前

2022-10-04 | 昭和・懐かしい北摂の風景

駅前再開発で、どこの町も駅前が再開発・整備されて行く。防災には良いことだし、駅の高架化で踏切渋滞も無くなりました。しかし、その結果シャッター商店街が増えたり、商店の閉店が相次いでいて終わりがありません。ネットショッピングが発達した一方、実物を手に取ることが出来なくなり、書店や電気屋さんなどが消えてしまった為、必要となったその日に内に、近所で買うことが今では難しくなりました。

ちょっとした家具が欲しいと思っても、組み立て式の安いものばかりで近所に多くあった家具屋さんも消え、昔はいろいろな種類が選べたサイドボードやオーディオラックの類のものも、ネットではあっても見つけるのが困難。僕はこと買い物については、昭和の時代の方が恵まれていたと思います。欲しいものを見つけて何度も眺め、給料やボーナスをもらって買いに行く。そういう楽しみがネット通販では皆無です。

ここは阪急宝塚線・池田駅前、栄町商店街のある交差点から176号線を北に見た現在です。駅前交差点にマンション建設がスタートしたところです。

この写真の信号の後ろは10年弱前は2階建ての町一番の大きな「耕文堂書店」がありました。写真より左側には町一番の花屋さんがありました。マンション建設地の右側にはボーリング場と阪急バスの乗り場が。写真右端のマンションの場所にはテニスコートがあり、その奥には150ヤードのゴルフ練習場がありました。今は全てマンションか駐車場です。

こちらは同じ地点から撮影した昭和46年(1971年)の写真です。

写真左側のビルは「池田名店街」であり、「池田銀行」でした。その奥には僕にとっては見慣れた池田駅西バス乗り場があり、その上階には「コマ・ボーリング」が見えます。この写真を懐かしく見る方もいれば、地元の人でもこんな光景は知らない人も多いでしょう。でも、僕にとっては「ついこの前」まであった日常の光景なのです。

池田駅前だけで、テニス、ゴルフ、ボーリングが楽しめました。経済大国にはなったものの、その過程で子供がどんどん少なくなり、今では経済大国の地位から滑り落ちて行くのは確実。少子高齢化には歯止めがかからず、そんな娯楽施設を使う人達もいなくなって施設が無くなって行く。

従業員が移り変わっても「会社」だけは残りますが、潰れて消えて行く会社、傾く会社は多いのと同じで、町に住む人たちが減少しても町そのものは残ります。しかし、会社と同じように人が消えて何も無い町になって行く。大阪の周辺の栄えた町がこの有様ですから、日本中で見ればいかに日本の町が寂れて行くかということ。

コロナ禍で飲食店がどうのこうのだけではなく、日本の社会がどれだけ終わりかけているかを、「経済を動かす」などと俯瞰するだけではなく、もっと身近な光景に目を向けて欲しい。その為に地方議員や市議会などがあるのに、そっちも既得権者とのやりとりにばかり忙しく、全体像を見ていない人ばかりです。この先どうなるのか・・・。

 

 



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