青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

洋画の“吹替”は日本の文化だ!

2025-03-08 | 青春・名画劇場

最近、昔の映画作品が「日本語吹替」を収録して、高目の値段設定で発売されることが多くなりました。通常のブルーレイ作品がアマゾンで1,500円までで買えることを考えれば、販売希望価格ではなく実売価格が5,000円を超えるそういったブルーレイ盤は、4Kレストア等、画像が良くなったとか書いてあっても、ちょっと値段が張り過ぎる。しかも、それを欲しがるのが、作品を青春時代に観た高齢者となると、余程の映画好きしか手が出せません。薄利多売を捨てて、マニア向けに高額商品を販売する。昔のカタログで最後の一儲けという所でしょう。しかし、そういう商品に魅力があるのも事実なので、もう少し安い価格で販売してもらいたいと心から思います。

俳優の演技を本当に心から楽しむ、もしくはその俳優の声まで楽しみたい時は字幕版。作品を少しでも深く理解して楽しみたい時は日本語吹替。青春時代にTVで観た、あの感動・あの懐かしさを味わいたい時も日本語吹替と、日本語字幕が無くても英語で映画を楽しめる語学力がある僕は、敢えて最近、日本語吹替で洋画を観て、懐かしい声優さんの吹替を楽しんでいます。

昔の声優さんは、本当に声での演技が上手い。勿論、翻訳家の方の翻訳の腕前があってこそですが、日本語吹替えの楽しさは奥が深い。

例えば「刑事コロンボ」。もし、コロンボが劇中で「うちのカミさん」と言わなかったら、あのドラマは今日でもDVDソフトが売れ続けるほどの大ヒットとなったかは大いに疑問です。コロンボの声は、コロンボを演じるピーター・フォークには申し訳ありませんが、小池朝雄氏の声こそピタリとはまっています。

二か国語放送など無かった70年代、NHKがファンの声に応えるという形で、十数秒ピーター・フォーク自身のセリフを放送した時には、思ったよりも遥かに甲高い声に、多くのコロンボファンが違和感を感じたことを昨日のように覚えています。小池氏は俳優としても活躍されましたが、吹替でも、つい最近亡くなったジーン・ハックマンの担当でもありました。

アラン・ドロン=野沢那智

チャールズ・ブロンソン=大塚周夫

クリント・イーストウッド=山田康夫

オードリー・ヘップバーン=池田昌子

ハンフリー・ボガード=久米明

グレゴリー・ペック=城達也

ジョン・ウェイン=小林昭二

故人がどんどん増えて来ているのが残念ですが、本当に素晴らしい声優さんが多かった。日本の吹替えというのは、ある意味日本の文化だと思います。最近は、やたらと視聴率の為なのか、映画の宣伝の為なのか、女優や歌手、タレントに吹替えをさせて、酷い吹替えで映画を台無しにしてしまっているケースもありますが、そもそもそういう人たちが、演技も出来ないのに俳優という職業に就けていることに疑問を抱きます。

次回からは、映画の日本語吹替えについて、ご存知の方でも「あった、あった」と膝を叩くようなエピソードをいくつかご紹介したいと思います。お楽しみに。

 



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