人気作家、三浦しをんさんの最新作。
帯には、”谷崎潤一郎メモリアル~現在版「細雪」”とのコピーが踊る。
物語~主人公の佐知とその母親の鶴代の元に、ひょんなことから転がり込んで来た勤め人の雪乃と多恵美を加え、女四人が暮らす古い屋敷は一見平和なグループホームのようだが、実は謎を秘めた不思議な家だった・・・
面白く読んだ。
特に、四人の女性の描き分けがはっきりしていて、最初から最後までゆるぎのないのがとても良い。
ただ、結論的に言えば、結局マンガあるいは、ファンタジーの域を出ていないと思った。(あるいは、それが作者のねらいなのか)
特に、鶴代の過去を物語るカラスが出てきたり、佐知を強盗の刃から救うのがミイラ化した河童だったりするのだが、残念ながら、小生のような後期高齢者にはとても理解し難い構成であった。